第8話 モテ期なのか?
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第8話 モテ期なのか?
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七歳のお祝いパーティー、パートツー!
そんなわけで、今度は家内向けのお披露目パーティーが行われる。
ロッククラン伯爵家の家臣に俺を正式に紹介するのが、今回のパーティーの目的だね。
「―――よって、我が子フェリクスが無事に七歳を迎えた。我がロッククラン伯爵家を継ぐ者だ。皆、よろしく頼み置く」
長いバニアスの挨拶がやっと終わり、俺も挨拶する。
「フェリクスです。ロッククラン伯爵家の跡取りとして、精進する心算です」
バニアスの挨拶が長いから、俺の挨拶は完結で短いものにしている。
さあ、食って踊って騒ぎましょう!
可愛い女の子は……躍る相手を探していたら、糸目の少年が近づいてきた。
「フェリクス様。ご無沙汰しております」
「ヴァストだったな」
「はい。チャンドラー騎士爵家のヴァストです」
彼は七歳のお祝いパーティー、パートワンでもいた。
チャンドラー騎士爵は貴族であり、うちの家臣でもあるから共に参加しているのだろう。
できれば、可愛い女の子から声をかけてもらいたかった。
同年代の女の子もいるんだからさ。
「チャンドラー騎士爵は……たしか、オドル村の代官だったか」
オドル村は小さな開拓村だったと記憶している。
人口は一〇〇人ちょっとのはずだ。
「父は二週間ほど前に代官を解任になり、今は騎士団の中隊長を仰せつかっております」
開拓村の代官は小隊長相当だったはずだから、中隊長ということは栄転だな。
「今はこの領都フランチェスコに住んでおります」
「そうか。栄転のようで、おめでとう」
「ありがとうございます。フェリクス様」
ヴァストは糸目だからいつも笑っているように見える。
何を考えているか目や表情で判断できないのは厄介だ。
「僕の友達をフェリクス様に紹介させていただいてもよろしいでしょうか」
「友達……いいだろう」
「ありがとうございます」
ヴァストについていくと、なんと二人の少女が話をしていた。
いいぞ、ヴァスト!
俺はこういう出会いを待っていたのだ。
今すぐじゃなくていいのだが、将来的に美少女を侍らしてみたい。
だから女の子との出会いは嬉しい限りだ。
「やあ、皆。フェリクス様をお連れしたよ」
ヴァストはフツメンのくせに、女の子とどこでお知り合いになったのだろうか。
今度聞いて、参考にしよう!
「フェリクスだ。親しくしてくれると、嬉しい」
いずれはやましいことも考えるが、今はただのお友達になるのが第一だ。
相手はまだ七歳くらいの少女だから、さすがに欲情しないし。
「フェリクス様。わたくしはベルザード准男爵が三女、リリスにございます。以後、お見知りおきくださいませ」
リリスは淡いピンクの髪をアップにした、エメラルドグリーンの瞳の少女だ。やや垂れ目かな。
ちょっとおませな胸元の広いドレスを着ている。
「わたくしはイシュラン騎士爵の次女で、パメラにございます。フェリクス様と知己を得られたことに感激しております」
パメラの意志の強そうな切れ長の目は、熟した蜜柑のようなオレンジ色をしている。
ドレスの青色によく合うサラサラのプラチナゴールドの髪も美しい。
ヴァストは置いておいて、リリスとパメラの二人とお喋りをする。
どんなドレスが流行っているとか、父親はどういった人か、家族はどうかとか。
なんだかお見合いのような話だなと思いつつ、可愛い女の子たちとのお喋りに興じた。
その後も他のご令嬢たちと、一部の野郎たちとお喋りをして楽しい時間を過ごした。
パーティーというものは、こうでなくてはね。
「フェリクス。気に入った娘がいたら、踊りに誘ってあげなさい」
パーティーの前にアイリッシュからそんな言葉がかけられた。
踊りのレッスンもちゃんとしているからそこは問題ないのだが、どの子を誘えばいいのか目移りしてしまう。
こうなったら、将来有望な可愛い子を何人か誘って踊ってしまえ!
「リリス嬢。踊ってもらえるかな」
「は、はい。喜んで」
手を差しだすと、彼女が手を重ねてくる。
その手は柔らかく、まさに箱入り娘といった感じの感触だ。
彼女の腰に腕を回し、手を取って踊る。
フェリクスのハイスペックの体のおかげで、卒のない流れるような動きだったはずだ。
リリス嬢の動きは少しぎこちなかったけど、俺が上手いことリードできたと思う。
一曲躍った彼女の頬は真っ赤になっていた。
ダンスは結構な運動になるから、疲れたようだ。
「今日はきてくれてありがとう。また会えるのを楽しみにしているよ」
「こちらこそありがとうございました」
リリスの柔らかな体を離し、ボーイが運んできた果実水を彼女と自分の分を取って渡す。
俺も初めて同年代の女の子と踊ったので、緊張から喉が渇いた。果実水が美味しい。
その後はパメラ嬢と他に二人と踊った。
四人とも将来が楽しみで、一〇年後にはいい感じに育っていることだろう。
「フェリクスは本当に私の子か?」
父バニアスにそんな言葉をかけられた。
どういう意味なんだろうか?
「フェリクスはモテるのよねー」
アイリッシュはニコニコと俺を抱きしめる。
胸の谷間に顔が埋まるので苦しいが、これはこれで気持ちいい。
ではなく、俺はモテていたのだろうか?
アイリッシュの中ではモテたらしいのだが、その実感がない。
それに一〇歳にもならない子供たちにモテても、そこまで嬉しくはない。
いや、嘘です。嬉しいです。
ただ、年齢的に一桁はね。できれば十代後半くらいがいいかな。
ま、俺もまだ一桁のガキだけどね。
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