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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第75話「初めての合同合宿!」

イベント本番まで三週間。

ある日のレッスン終了後。

スタッフ 「みんなにお知らせがあります」

真優 「はい!」

美優 「何だろう」

葵 「またレッスン追加?」

スタッフ 「違います」

真優 「よかったー」

スタッフ 「イベント成功のために」

スタッフ 「二日間の合同合宿を行います」

真優 「合宿!?」

美優 「合宿?」

葵 「本当に?」

スタッフ 「本当です」

真優 「やったー!」

美優 「喜ぶんだ」

真優 「お泊まりだよ?」

葵 「小学生みたい」

真優 「失礼な」

スタッフ 「朝から夜までレッスン」

真優 「……」

美優 「今、顔が曇った」

葵 「分かりやすい」

スタッフ 「頑張ってください」

真優 「はい……」


合宿当日。

都内近郊の研修施設。

真優 「到着ーーー!!」

美優 「元気だなぁ」

葵 「朝からうるさい」

真優 「テンション上がるでしょ!」

美優 「まあ少しは」

葵 「ちょっとだけ」

真優 「ほら!」

荷物を持って中へ入る。

スタッフ 「部屋割りです」

真優 「おっ!」

スタッフ 「真優・美優・葵の三人部屋」

真優 「やったぁ!」

美優 「一緒だ」

葵 「安心した」

真優 「葵ちゃんがデレた」

葵 「違う」

美優 「少しデレた」

葵 「違うって」


午前レッスン。

ダンス。

歌。

トーク練習。

気付けば昼。

真優 「お腹空いた!」

美優 「そればっかり」

葵 「確かに」

食堂へ向かう。

真優 「カレーだ!」

美優 「嬉しそう」

葵 「目が輝いてる」

真優 「いただきます!」

美優 「早い」

葵 「もう食べてる」

真優 「おいしい!」

美優 「本当に?」

真優 「幸せ」

葵 「単純で羨ましい」

真優 「人生楽しんだ者勝ちだよ」

美優 「名言っぽい」

葵 「ぽいだけ」


午後。

生アフレコ練習。

監督 「もっと感情を乗せて」

真優 「はい!」

美優 「分かりました」

葵 「やってみます」

何度も繰り返す。

何度も演じる。

何度も修正する。

気付けば夕方。

真優 「ああああ疲れたぁ!」

美優 「私も」

葵 「足が重い」

スタッフ 「お疲れ様」

真優 「生きてるだけ褒めてください」

美優 「大げさ」

葵 「少し分かる」


夜。

夕食。

入浴。

そして。

自由時間。

三人の部屋。

真優 「やっと休憩だぁ」

ベッドへダイブ。

美優 「行儀悪い」

葵 「シーツぐちゃぐちゃ」

真優 「細かい」

美優 「二人とも親みたい」

葵 「誰が」

真優 「葵ママ」

葵 「却下」

美優 「じゃあ葵先生」

葵 「それも却下」

真優 「厳しい!」

三人は笑う。

少し静かになった頃。

真優 「ねぇ」

美優 「ん?」

葵 「何?」

真優 「二人ってさ」

美優 「うん」

真優 「声優になろうと思った理由は?」

葵 「急だな」

真優 「気になった」

美優 「私はアニメ」

真優 「王道だ」

美優 「小さい頃」

美優 「辛いことがあった時」

美優 「アニメに助けられた」

真優 「……」

美優 「だから今度は私が誰かを元気にしたかった」

真優 「かっこいい」

葵 「美優らしい」

美優 「照れる」

真優 「葵ちゃんは?」

葵 「私?」

真優 「うん」

葵 「最初は」

葵 「負けたくなかっただけ」

真優 「え?」

美優 「負けたくない?」

葵 「子役時代」

葵 「周りにすごい人がたくさんいた」

葵 「悔しくて」

葵 「負けたくなくて努力した」

真優 「葵ちゃんらしい」

葵 「でも今は違う」

美優 「?」

葵 「演じるのが好き」

葵 「ファンの人が喜ぶのも好き」

真優 「いいね」

葵 「真優は?」

二人が見る。

真優 「私はね」

真優 「人を笑顔にしたかった」

美優 「真優らしい」

葵 「予想通り」

真優 「ひどくない?」

美優 「褒めてる」

真優 「ならいい」

しばらく笑い合う。

すると。

真優 「ねぇ」

葵 「今度は何」

真優 「十年後どうなってたい?」

美優 「また大きい話」

真優 「いいじゃん」

葵 「私は」

葵 「誰にも負けない声優」

美優 「葵らしい」

真優 「かっこいい」

美優 「私は」

美優 「長く愛される声優」

真優 「絶対なれる」

葵 「うん」

真優 「私は!」

美優 「うん」

葵 「聞こう」

真優 「武道館ライブ!」

美優 「まだ言ってる」

葵 「好きだな」

真優 「そしてドーム!」

美優 「大きくなった」

真優 「さらに世界!」

葵 「急に規模が」

美優 「でも」

真優 「?」

美優 「悪くない」

葵 「夢は大きい方がいい」

真優 「でしょ!」

時計を見る。

深夜近い。

美優 「そろそろ寝よう」

真優 「そうだね」

葵 「明日も朝早いし」

電気が消える。

暗い部屋。

静かな空気。

少しだけ沈黙。

そして。

真優 「ねぇ」

美優 「まだ喋るの?」

葵 「寝ろ」

真優 「おやすみ」

美優 「おやすみ」

葵 「おやすみ」

三人の声が重なる。

イベントまで残り三週間。

ライバルで。

仲間で。

最高の友達。

そんな三人の絆は。

この合宿でさらに深まっていくのだった。

第75話 完

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