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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第43話「天才ライバル」

東京へ来て一か月。

真優と美優は毎日のレッスンに追われていた。

発声。

演技。

歌唱。

ダンス。

朝から夜まで。

まさに夢へ向かう日々だった。

しかし。

現実は甘くない。

レッスン室。

講師

「次」

真優

「はい!」

台本を持つ。

演技審査。

真優は全力で演じた。

そして終了。

講師

「悪くない」

真優

「やった!」

講師

「でもまだ甘い」

真優

「ですよね」

苦笑する。

その時。

講師

「次」

一人の少女が前へ出た。

黒髪。

真っ直ぐな瞳。

真優たちと同じくらいの年齢。

少女

「よろしくお願いします」

そして。

演技開始。

数秒後。

真優

「……」

美優

「……」

言葉が出ない。

空気が変わった。

演技なのに。

本当にそのキャラクターが存在するように見える。

感情。

表現。

声。

全てが別格だった。

演技終了。

講師

「素晴らしい」

少女

「ありがとうございます」

真優

「すごい……」

美優

「うん」

二人は圧倒されていた。

休憩時間。

真優

「誰?」

近くの練習生

「あの子?」

真優

「うん」

練習生

「有名だよ」

真優

「え?」

練習生

「子役出身」

真優

「子役!?」

美優

「経験者か」

練習生

「芸歴は十年近いらしい」

真優

「十年!?」

衝撃だった。

自分たちは始めたばかり。

相手は十年。

差があるのも当然だった。

その日の歌唱レッスン。

少女は歌でも上位だった。

ダンスでも。

演技でも。

常にトップクラス。

真優

「勝てる気がしない」

美優

「正直」

真優

「うん」

レッスン終了後。

更衣室。

真優

「悔しい」

美優

「うん」

真優

「こんなに差があるんだ」

美優

「現実だね」

少し落ち込む。

その時。

「お疲れ様」

声。

振り返る。

そこにいたのは。

あの少女だった。

真優

「あ」

少女

「双子の子たちだよね」

美優

「はい」

少女

「歌、良かったよ」

真優

「え?」

少女

「ハモり綺麗だった」

真優

「ありがとう」

少女は微笑む。

少女

「私、一ノ瀬葵」

真優

「真優です」

美優

「美優です」

「よろしく」

真優

「よろしく」

少し緊張しながら握手する。

すると。

「負けないから」

真優

「!」

美優

「!」

「デビュー」

真っ直ぐな目。

本気だった。

そして。

真優も笑う。

真優

「私たちも」

美優

「負けない」

「そうこなくちゃ」

三人は笑った。

ライバル。

初めてできた存在。

悔しい。

でも。

その悔しさが。

二人を強くする。

夢への道は厳しい。

だけど。

一緒に高め合える仲間もいる。

真優

「頑張ろう」

美優

「うん」

双子は前を向く。

まだ始まったばかり。

デビューへの道は遠い。

しかし。

確実に一歩ずつ進んでいた。

第43話 完

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