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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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334/434

第34話「運命のスカウト」

日曜日。

真優

「久しぶりの買い物だー!」

美優

「騒がない」

真優

「無理!」

大阪の大型ショッピングモール。

今日は双子だけで出かけていた。

洋服を見たり。

雑貨を見たり。

クレープを食べたり。

久しぶりの休日を満喫していた。

真優

「この服どう?」

美優

「似合う」

真優

「本当?」

美優

「うん」

真優

「美優は?」

美優

「こっちかな」

真優

「絶対似合う!」

二人は笑った。

その時だった。

「すみません」

後ろから声がした。

真優

「はい?」

振り返る。

スーツ姿の女性。

三十代くらい。

どこか落ち着いた雰囲気だった。

女性

「少しお時間よろしいですか?」

真優

「?」

美優

「何でしょう」

女性は名刺を差し出した。

真優

「芸能事務所?」

美優

「え?」

二人は固まる。

女性

「実はお二人に興味がありまして」

真優

「私たち?」

女性

「はい」

女性は微笑んだ。

女性

「双子ですよね?」

真優

「そうです」

女性

「雰囲気も良いですし」

女性

「もし興味があればオーディションを受けてみませんか?」

真優

「えええ!?」

周囲が振り向く。

美優

「声が大きい」

真優

「だって!」

芸能事務所。

オーディション。

それは。

二人が昔から憧れていた世界。

声優アイドル。

その夢に繋がるかもしれない言葉だった。

女性

「もちろん無理にとは言いません」

女性

「ご家族とも相談してください」

名刺と資料を受け取る。

女性

「お待ちしています」

そう言って去っていった。

数秒後。

真優

「夢?」

美優

「現実」

真優

「夢じゃない?」

美優

「多分」

二人は資料を見る。

本物だった。

本当に芸能事務所だった。

真優

「どうしよう」

美優

「分からない」

真優

「受ける?」

美優

「……」

少し考える。

そして。

美優

「受けたい」

真優

「!」

美優

「昔からの夢だから」

真優は笑った。

真優

「私も」

二人の答えは同じだった。

その夜。

双子の部屋。

机の上には資料。

真優

「まさか本当にあるんだね」

美優

「ドラマみたい」

真優

「怖い?」

美優

「少し」

真優

「私も」

少し沈黙。

真優

「でもさ」

美優

「うん」

真優

「チャンスかもしれない」

美優

「うん」

二人は頷く。

小さい頃からの夢。

声優アイドルになること。

双子でデビューすること。

まだ何も決まっていない。

オーディションだって受かる保証はない。

それでも。

初めて夢への扉が目の前に現れた。

真優

「頑張ろう」

美優

「うん」

双子は拳を合わせる。

その時。

まだ知らなかった。

今日の出会いが。

自分たちの人生を大きく変えることになることを。

第34話 完

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