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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第4話「放課後の図書室」

文化祭まで、あと十八日。

火曜日。

放課後。

将規は実行委員会の資料を探すため、図書室へ来ていた。

将規 「確か去年の文化祭資料が……」

本棚を探していると。

美優 「将規?」

聞き慣れた声。

振り返る。

将規 「美優」

美優は数冊の本を抱えていた。

美優 「珍しいね」

将規 「それはこっちの台詞」

美優 「私はいつも来てる」

将規 「そうだったな」

静かに笑う。

図書室は放課後のため人も少ない。

窓から差し込む夕陽。

静かな空間。

どこか落ち着く。

美優 「何探してるの?」

将規 「去年の文化祭資料」

美優 「ああ」

美優は迷わず棚へ向かう。

数秒後。

一冊のファイルを持って戻ってきた。

美優 「これ」

将規 「早いな」

美優 「慣れてるから」

将規 「助かった」

美優 「どういたしまして」

少しだけ。

二人の間に穏やかな空気が流れる。

将規 「美優ってさ」

美優 「ん?」

将規 「図書室好きだよな」

美優 「好き」

即答。

将規 「やっぱり」

美優 「静かだから」

将規 「なるほど」

美優は少し考える。

そして。

美優 「でも」

将規 「?」

美優 「一人が好きなわけじゃないよ」

将規は少し驚く。

美優 「勘違いされるけど」

美優 「誰かといるのも好き」

将規 「そうなのか」

美優 「うん」

小さく頷く。

美優 「将規は?」

将規 「俺?」

美優 「一人と大勢ならどっち」

将規 「難しいな」

少し考える。

将規 「仲いいやつと少人数かな」

美優 「分かる」

将規 「だろ」

美優 「疲れないし」

将規 「そうそう」

気付けば会話が弾んでいた。

無理をしていない。

自然だった。

その頃。

校舎の別の場所。

真優 「あれ?」

実行委員会へ向かう途中。

将規の姿が見当たらない。

真優 「将規どこ行ったんだろ」

玲美愛 「知らない」

龍太郎 「資料探しじゃなかったか」

真優 「そっか」

しかし。

なぜか少し気になる。

図書室。

美優 「ねえ」

将規 「ん?」

美優 「少しだけ聞いていい?」

将規 「何を」

美優は窓の外を見る。

夕焼け。

静かな横顔。

美優 「今」

美優 「前より悩んでる?」

将規 「……」

図星だった。

将規 「分かるか」

美優 「分かる」

将規 「そんなに顔に出てる?」

美優 「結構」

将規 「マジか」

美優は少し笑う。

そして。

美優 「無理しないで」

将規 「え?」

美優 「私たちのために悩んでくれるのは嬉しい」

美優 「でも」

美優 「将規自身の気持ちも大事にして」

将規は言葉を失う。

美優らしい言葉だった。

自分より相手を考える。

優しい言葉。

将規 「ありがとう」

美優 「うん」

短い会話。

でも。

将規の心は少し軽くなった。

図書室を出る。

廊下。

すると。

真優 「いた」

将規 「うおっ」

真優 「驚いた」

将規 「急に出てくるな」

真優 「それ私の役目だし」

将規 「自覚あるのか」

その後ろには美優。

真優は二人を見る。

少しだけ。

本当に少しだけ。

複雑そうな顔をした。

でも。

すぐ笑う。

真優 「委員会始まるよ」

将規 「おう」

美優 「行こう」

三人で歩き出す。

夕陽が長い影を作る。

並んだ三人の距離。

近いようで。

遠いようで。

文化祭まで、あと十八日。

将規はまだ答えを見つけられずにいた。

第4話 完

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