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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第71話「保健室の帰り道」

球技大会終了後。

校舎内。

玲美愛は保健室のベッドに座っていた。

養護教諭 「大きな怪我じゃないよ」

玲美愛 「よかったぁ……」

養護教諭 「でも今日は無理して走らないこと」

玲美愛 「はい」

足首には湿布が貼られている。

少し痛むが歩けないほどではない。

コンコン。

保健室のドアが開く。

葉山龍太郎 「失礼します」

玲美愛 「龍太郎くん!?」

龍太郎 「先生に呼ばれまして」

養護教諭 「迎え係ね」

玲美愛 「迎え係?」

龍太郎 「帰り心配なんで」

玲美愛 「えっ」

龍太郎 「一人で大丈夫ですか?」

玲美愛 「だ、大丈夫!」

立ち上がる。

しかし。

ピリッ。

玲美愛 「いたっ」

龍太郎 「大丈夫じゃないじゃないですか」

玲美愛 「うぅ……」

養護教諭 「送ってもらいなさい」

玲美愛 「でも」

養護教諭 「でもじゃない」

龍太郎 「そうしましょう」

玲美愛 「はい……」

顔が赤い。

その頃。

教室。

真優 「玲美愛ちゃん大丈夫かな」

美優 「龍太郎くんいる」

真優 「なら安心」

美優 「うん」

将規 「ソフトボールすごかったな」

真優 「え?」

美優 「?」

将規 「二人とも」

真優 「ありがとう」

美優 「嬉しい」

将規 「正直驚いた」

真優 「そんなに?」

将規 「普段静かなのに」

美優 「頑張った」

将規 「見てて分かった」

真優は少し嬉しくなった。

将規から直接褒められるのは珍しい。

真衣 「私は?」

将規 「何が」

真衣 「バスケ」

将規 「上手かった」

真衣 「よし」

将規 「単純だな」

真衣 「嬉しいから」

それを見た真優と美優。

真優 「強敵」

美優 「かなり」

一方。

帰り道。

玲美愛と龍太郎。

ゆっくり歩いていた。

龍太郎 「痛くないですか?」

玲美愛 「ちょっとだけ」

龍太郎 「無理しないでくださいね」

玲美愛 「うん」

少し沈黙。

玲美愛は緊張していた。

いつも以上に。

今日は二人きり。

龍太郎 「そういえば」

玲美愛 「うん?」

龍太郎 「球技大会楽しかったですね」

玲美愛 「楽しかった!」

龍太郎 「ソフトボールすごかったですよね」

玲美愛 「真優ちゃんと美優ちゃんすごかった!」

龍太郎 「本当に」

話しているうちに緊張が少し和らぐ。

商店街。

龍太郎 「あ」

玲美愛 「?」

龍太郎 「飲み物買います」

玲美愛 「私も出す!」

龍太郎 「今日はだめです」

玲美愛 「なんで?」

龍太郎 「怪我人ですから」

玲美愛 「その理屈初めて聞いた」

龍太郎 「今考えました」

玲美愛は吹き出した。

玲美愛 「ふふっ」

龍太郎 「笑いましたね」

玲美愛 「だって変なんだもん」

自販機の前。

龍太郎はスポーツドリンクを差し出した。

龍太郎 「どうぞ」

玲美愛 「ありがとう」

受け取る。

少しだけ指が触れた。

玲美愛 「!」

龍太郎 「?」

玲美愛 「な、なんでもない!」

龍太郎 「変なの」

しばらく歩く。

やがて玲美愛の家の近くに着いた。

玲美愛 「ここで大丈夫」

龍太郎 「本当に?」

玲美愛 「うん」

龍太郎 「じゃあ」

玲美愛 「うん」

龍太郎 「今日は楽しかったです」

玲美愛 「え?」

龍太郎 「帰り道」

玲美愛 「!」

龍太郎 「また遊びましょう」

玲美愛 「もちろん!」

思わず大きな声が出た。

龍太郎 「よかった」

玲美愛 「うん!」

龍太郎は手を振って帰っていく。

玲美愛はその背中を見つめる。

玲美愛 (好きだなぁ……)

改めて思った。

夜。

一年二組のグループチャット。

玲美愛 『みんな聞いて!!』

真優 『どうしたの?』

美優 『?』

雅也 『嫌な予感』

賢太郎 『同じく』

玲美愛 『龍太郎くんが家の近くまで送ってくれた!』

真優 『よかったね』

美優 『優しい』

雅也 『通常運転』

賢太郎 『通常運転』

玲美愛 『なんでみんな冷静なの!?』

スマホを見ながら。

真優、美優、真衣、将規も少し笑っていた。

恋も友情も。

少しずつ深まっていく。

そして。

秋はまだ始まったばかりだった。

第71話 完

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