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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第64話「真衣の反撃」

金曜日の放課後。

一年二組。

チャイムが鳴ると同時に、生徒たちは帰り支度を始めていた。

玲美愛 「週末だー!」

雅也 「毎週言ってるな」

賢太郎 「もはや季語だな」

玲美愛 「失礼な!」

教室に笑いが広がる。

そんな中。

真衣は席で静かに考えていた。

(先に動かれた)

真優は図書館。

美優は帰り道。

二人とも将規との時間を作っている。

真衣 (だったら私も)

決意は固まっていた。

帰ろうとした将規の前に立つ。

真衣 「将規」

将規 「ん?」

真衣 「日曜日空いてる?」

将規 「急だな」

真衣 「空いてる?」

将規 「まぁ」

真衣 「じゃあ決まり」

将規 「何が」

真衣 「出かける」

将規 「待て」

真衣 「待たない」

将規 「お前な」

真衣 「嫌?」

将規 「嫌とは言ってない」

真衣 「じゃあ決定」

将規 「強引すぎるだろ」

その様子を見ていた玲美愛。

玲美愛 「きたーーー!」

雅也 「実況するな」

賢太郎 「真衣強いな」

真優 「……」

美優 「……」

双子は顔を見合わせた。

真優 「行動力すごい」

美優 「うん」

真優 「ちょっと焦る」

美優 「少し」

珍しく。

二人とも同じ気持ちだった。

日曜日。

駅前。

将規 「本当に来た」

真衣 「来るって言った」

将規 「そうだけど」

真衣 「行こう」

将規 「どこへ」

真衣 「秘密」

将規 「嫌な予感しかしない」

最初に連れて行かれたのは雑貨店。

真衣 「これ可愛い」

将規 「そうか」

真衣 「反応薄い」

将規 「男だからな」

真衣 「なるほど」

その後も。

文房具店。

本屋。

カフェ。

気付けば二時間以上一緒にいた。

カフェ。

真衣 「楽しい?」

将規 「まぁな」

真衣 「まぁな、いただきました」

将規 「何だそれ」

真衣 「将規が楽しんでる証拠」

将規 「理屈がおかしい」

真衣 「でも本当」

真衣は笑った。

その笑顔はとても自然だった。

一方その頃。

真優と美優。

二人は図書館で勉強していた。

……はずだった。

真優 「集中できない」

美優 「私も」

真優 「今頃一緒かな」

美優 「たぶん」

沈黙。

真優 「強敵だ」

美優 「最強」

二人とも苦笑する。

夕方。

公園。

将規と真衣。

ベンチに座る。

少しだけ静かな時間。

真衣 「ねぇ」

将規 「ん?」

真衣 「今日誘った理由分かる?」

将規 「買い物だろ」

真衣 「半分正解」

将規 「半分?」

真衣 「将規と遊びたかった」

将規 「……」

真衣 「それだけ」

真っ直ぐな言葉。

将規は少しだけ視線を逸らした。

真衣 「困った?」

将規 「少し」

真衣 「ふふ」

帰り道。

真衣 「また行こう」

将規 「考えとく」

真衣 「前も聞いた」

将規 「便利だからな」

真衣 「ずるい」

二人は笑う。

少しずつ。

本当に少しずつ。

距離が近付いていた。

その夜。

真優の部屋。

真優 「……負けない」

机に向かいながら呟く。

美優の部屋。

美優 「次は私」

静かな決意。

玲美愛の部屋。

ベッドに転がる。

玲美愛 「龍太郎くん好きかもじゃなくて好きだよねこれ」

顔を枕に埋める。

玲美愛 「うわああああ!」

ついに認めてしまった。

初恋だった。

そして。

将規の部屋。

今日一日を思い出す。

真衣の笑顔。

真優の優しさ。

美優の静かな強さ。

将規 「……」

まだ分からない。

でも。

心は確実に揺れ始めていた。

第64話 完

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