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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第63話「それぞれの作戦」

水曜日。

体育祭が終わってしばらく経ったが、一年二組の恋愛模様はむしろ加速していた。

朝。

将規が教室へ入る。

すると。

真衣 「おはよう」

真優 「おはよう」

美優 「おはよう」

将規 「……」

雅也 「囲まれてるな」

賢太郎 「逃げ場なし」

玲美愛 「ハーレムだ!」

将規 「違う」

真衣 「違わないかも」

将規 「違う」

真優 「否定早いね」

美優 「うん」

将規は頭を抱えた。

昼休み。

図書室。

真優は本を閉じて小さく息を吐いた。

真優 「よし」

決めた。

今日は自分から行く。

放課後。

真優は将規の席へ向かった。

真優 「将規くん」

将規 「ん?」

真優 「図書館付き合ってくれない?」

将規 「勉強?」

真優 「半分」

将規 「半分?」

真優 「残り半分は秘密」

将規 「なんだそれ」

真優 「来る?」

将規 「まぁいいけど」

真優 「やった」

その瞬間。

後ろで聞いていた真衣の眉がぴくっと動いた。

放課後。

真優と将規は駅前図書館へ。

静かな空間。

真優 「こういう場所好きなんだ」

将規 「似合うな」

真優 「そう?」

将規 「落ち着いてるし」

真優 「ありがとう」

少し照れる。

将規は気付いていない。

その頃。

真衣。

教室。

真衣 「先越された」

玲美愛 「恋愛漫画みたい!」

雅也 「実際そうなってる」

賢太郎 「否定できん」

真衣 「負けない」

玲美愛 「目が本気だ!」

一方。

美優。

帰り支度をしながら静かに考えていた。

美優 (焦らない)

真優も。

真衣も。

前へ進んでいる。

でも。

美優は美優のペースを崩さない。

夕方。

図書館。

勉強を終えた二人。

真優 「付き合ってくれてありがとう」

将規 「別に」

真優 「ねぇ」

将規 「ん?」

真優 「今度は勉強なしで来る?」

将規 「図書館に?」

真優 「うん」

将規 「何するんだ」

真優 「本探す」

将規 「図書館だしな」

真優 「ふふっ」

真優は笑った。

自然に。

とても楽しそうに。

その頃。

ショッピングモール。

玲美愛 「龍太郎ー!」

葉山龍太郎 「お待たせっす!」

玲美愛 「全然待ってない!」

龍太郎 「待ってましたよね?」

玲美愛 「ちょっとだけ!」

二人は文房具を買いに来ていた。

ただそれだけ。

……のはずだった。

玲美愛 「あ」

龍太郎 「どうしました?」

玲美愛 「あれ」

クレーンゲーム。

大きなぬいぐるみ。

玲美愛 「かわいい」

龍太郎 「取ります?」

玲美愛 「無理無理」

龍太郎 「やってみます」

玲美愛 「え?」

数分後。

ガコン。

見事成功。

玲美愛 「ええええ!?」

龍太郎 「取れました」

玲美愛 「すごい!」

龍太郎 「どうぞ」

玲美愛 「……いいの?」

龍太郎 「もちろんっす」

玲美愛 「ありがとう!」

満面の笑顔。

龍太郎も笑う。

その瞬間。

玲美愛の心臓が大きく跳ねた。

玲美愛 (やっぱり好きだ)

ついに。

認めてしまった。

夜。

自室。

真衣は机に向かっていた。

真衣 「負けない」

真優が動いた。

美優も動き始めた。

なら。

自分ももっと前へ進む。

真衣 「次は私の番」

窓の外の夜空を見上げる。

そして同じ頃。

将規。

将規 「……」

机の上には図書館で借りた本。

だが。

読めない。

頭に浮かぶのは。

真優の笑顔。

美優との帰り道。

真衣との観覧車。

将規 「本当に何なんだよ……」

まだ答えは出ない。

しかし。

少しずつ。

確実に。

将規の心も変わり始めていた。

第63話 完

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