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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第49話「ペア決め騒動」

体育祭準備は一気に本格化していた。

一年二組の教室。

黒板には大きくこう書かれている。

「二人三脚 ペア決め」

玲美愛 「はい来ました!」

雅也 「何が」

玲美愛 「恋が動くイベント!」

賢太郎 「体育祭だぞ」

玲美愛 「だからこそ!」

真優 「普通に決めるだけじゃないの?」

美優 「うん」

真衣 「でもペアって大事だよ?」

その一言で。

教室の空気が少し変わった。

―――

朝倉先生 「二人一組で組め」

玲美愛 「自由?」

朝倉先生 「基本は自由だが調整はする」

玲美愛 「よし!」

その瞬間だった。

真衣 「はい!」

全員 「?」

真衣はまっすぐ手を挙げる。

真衣 「将規と組みます!」

教室 「えええええ!?」

将規 「は?」

玲美愛 「即答!?」

雅也 「速いな」

賢太郎 「迷いがない」

真優 「……」

美優 「……」

一瞬、空気が止まる。

真衣は笑顔のまま。

真衣 「だめ?」

朝倉先生 「ルール上問題はない」

玲美愛 「ある意味問題ある!」

朝倉先生 「黙れ」

将規 「いや、普通にダメだろ」

真衣 「なんで?」

将規 「なんでって……」

真衣 「昔からペアは将規だったじゃん」

玲美愛 「昔から圧が強い!」

雅也 「正論なのが怖い」

賢太郎 「確かに幼なじみだしな」

真優 「……」

美優 「……」

双子は顔を見合わせた。

―――

その時。

真優が小さく手を挙げる。

真優 「じゃあ……」

玲美愛 「?」

真優 「私も将規くんで」

教室 「ええええ!?」

玲美愛 「被ったぁぁぁ!」

雅也 「混沌だな」

賢太郎 「これはまずい」

真衣 「ふーん」

真優は少しだけ真剣だった。

真優 「ダメかな?」

将規 「いや、だからルール的に」

朝倉先生 「抽選にしろ」

玲美愛 「先生が一番冷静!」

―――

そこへ。

美優 「……私も」

教室 「!?!?!?」

玲美愛 「増えたぁぁぁ!!」

雅也 「地獄か」

賢太郎 「全員来たな」

真衣 「人気者だね、将規」

将規 「やめろ」

真優 「美優まで?」

美優 「うん」

真優 「……」

美優 「……」

双子の間に一瞬だけ静かな視線が交差する。

玲美愛 (修羅場きた)

―――

朝倉先生 「いい加減にしろ」

黒板にチョークが鳴る。

朝倉先生 「抽選で決める」

玲美愛 「公平!」

雅也 「やっとまともになった」

賢太郎 「長かったな」

真衣 「つまんない」

将規 「助かった」

―――

放課後。

抽選。

教室は異様な緊張感に包まれていた。

玲美愛 「誰になるんだ……」

雅也 「ただの体育祭だぞ」

賢太郎 「いやこれはもう違う」

朝倉先生 「引け」

紙が箱に入れられる。

一枚引かれる。

朝倉先生 「将規のペアは――」

一瞬の沈黙。

玲美愛 「ゴクリ……」

朝倉先生 「真衣」

教室 「うわぁぁぁ!!」

玲美愛 「確定演出ぅぅぅ!」

雅也 「終わったな」

賢太郎 「これは強い」

真衣 「やった!」

将規 「やったじゃねぇ」

真優 「……」

美優 「……」

空気が一気に重くなる。

真衣は満面の笑みで将規の隣へ行く。

真衣 「よろしくね、ペア」

将規 「嫌な予感しかしない」

真衣 「大丈夫大丈夫!」

真優は少しだけ拳を握る。

美優も黙っていた。

でも二人とも同じことを思っていた。

(負けたくない)

体育祭前。

小さなペア決めが、

すでに恋の勝負を動かし始めていた――。

第49話 完

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