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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第44話「帰国した幼なじみ」

夏休みも後半。

暑い日が続いていた。

一年二組のグループチャットは今日も賑やかだった。

玲美愛 『暇ーーー!』

雅也 『宿題やれ』

玲美愛 『その話は聞き飽きた』

賢太郎 『まだ終わってないのか』

真優 『私はもう終わったよ』

美優 『私も』

将規 『早いな』

玲美愛 『裏切り者ーー!』

いつものやり取り。

いつもの空気。

そんな時だった。

グループチャットに新しい通知が表示された。

??? 『久しぶり』

全員 『!?』

玲美愛 『誰!?』

真優 『え?』

美優 『まさか』

将規 『おい』

そして。

次のメッセージ。

??? 『忘れた?』

玲美愛 『分からない!』

雅也 『もしかして』

賢太郎 『帰ってきたのか』

数秒後。

一枚の写真が送られてくる。

空港だった。

そして写真の中央でピースしている少女。

真衣 『ただいま!』

グループチャットが一瞬で大騒ぎになった。

玲美愛 『誰ぇぇぇぇ!?』

真優 『真衣ちゃん!?』

美優 『おかえり』

雅也 『本当に帰ってきたな』

賢太郎 『久しぶり』

将規 『無事だったか』

真衣 『将規ひどい』

玲美愛 『だから誰ぇぇぇ!?』

真衣 『一年二組の真衣です!』

玲美愛 『聞いたことない!』

真優 『留学してたからね』

美優 『去年の終わり頃から』

玲美愛 『そうだったの!?』

玲美愛だけが事情を知らなかった。

真衣は一年二組のクラスメイト。

だが家庭の事情で長期間イギリスへ留学していた。

そのため文化祭や誕生日会などのイベントには参加できなかったのだ。

真衣 『明日みんなに会いに行く!』

玲美愛 『会いたい!』

雅也 『元気だな』

賢太郎 『相変わらずだ』

将規 『変わってなさそうで安心した』

真衣 『褒め言葉だね♪』

―――

翌日。

駅前ショッピングモール。

玲美愛の提案で急遽集まることになった。

最初に来たのは将規。

その後。

真優と美優。

雅也。

賢太郎。

そして。

遠くから元気な声が響く。

真衣 「みんなーーー!!」

全員が振り返る。

玲美愛 「本当に来たーー!!」

真衣 「ただいま!」

真優 「おかえり」

美優 「久しぶり」

真衣 「二人とも変わらないね!」

そのまま真優と美優に抱きつく。

真優 「あはは!」

美優 「苦しい」

雅也 「相変わらずだな」

賢太郎 「五年くらい変わってない」

真衣 「失礼な!」

そして。

真衣の視線が将規へ向く。

真衣 「将規」

将規 「久しぶり」

真衣 「久しぶりじゃない」

将規 「?」

真衣 「ずっと会いたかった」

将規 「……」

真衣 「幼なじみだし」

玲美愛 「幼なじみ!?」

真衣 「そうだよ?」

玲美愛 「聞いてない!」

将規 「聞かれてない」

真衣 「小さい頃は毎日一緒だったもんね」

玲美愛 「毎日!?」

雅也 「落ち着け」

賢太郎 「面白がるな」

しかし。

その会話を聞いていた真優と美優は少しだけ黙っていた。

毎日一緒。

幼なじみ。

自分たちの知らない将規を知っている。

それが少しだけ気になった。

―――

昼食。

フードコート。

真衣は留学中の話をしていた。

真衣 「向こうの学校は自由だったよ」

玲美愛 「英語喋れるの!?」

真衣 「少しなら」

玲美愛 「すごい!」

真優 「頑張ったんだね」

美優 「尊敬する」

真衣 「えへへ」

その笑顔は明るい。

誰とでも仲良くなれるタイプだ。

そして。

将規との会話も自然に多い。

真衣 「将規覚えてる?」

将規 「何を」

真衣 「小学生の時、木から落ちたやつ」

将規 「忘れろ」

真衣 「無理」

玲美愛 「何それ!」

雅也 「聞きたい」

賢太郎 「聞きたいな」

将規 「やめろ」

みんなが笑う。

けれど。

真優と美優は少しだけ複雑だった。

楽しそうだ。

でも。

二人だけが知らない思い出がたくさんある。

真優 (なんか悔しいかも)

美優 (……分かる)

双子は目を合わせる。

そして。

なぜか同じ気持ちになっていた。

―――

帰り道。

真衣 「やっぱり日本いいね」

真優 「どうして?」

真衣 「大事な人達がいるから」

そう言って。

真衣は将規を見る。

将規 「何だよ」

真衣 「別にー♪」

玲美愛 (あっ)

雅也 (あっ)

賢太郎 (あっ)

三人は察した。

そして。

真優と美優も気付いた。

真衣はただの幼なじみじゃない。

きっと。

将規に特別な気持ちを持っている。

夏休みの終わり。

静かだった恋模様に、

新たな波が生まれようとしていた――。

第44話 完

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