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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第31話「兄への相談」

双子の誕生日まで、あと二日。

放課後。

将規は駅前を一人で歩いていた。

玲美愛に急かされ。

雅也と賢太郎にも相談し。

それでもまだプレゼントが決まらない。

将規 「難しいな……」

真優には何が似合うだろう。

美優には何が喜ばれるだろう。

考えれば考えるほど分からなくなる。

その時だった。

スマホが鳴る。

画面を見る。

一将からだった。

将規 「兄貴?」

通話に出る。

一将 『どうだ』

将規 「何が」

一将 『恋愛』

将規 「その話かよ」

一将 『進展したか?』

将規 「分からん」

一将 『分からんばっかりだな』

将規 「だって分からないんだから仕方ないだろ」

一将は笑った。

一将 『そういえば誕生日近いんだろ』

将規 「知ってるのか」

一将 『前に聞いた』

将規 「プレゼント悩んでる」

一将 『なるほどな』

少し間。

一将 『じゃあ雷斗に聞くか』

将規 「また?」

一将 『双子の兄だからな』

将規 「そんな理由ある?」

一将 『ある』

その夜。

一将は雷斗へ連絡を入れた。

数分後。

三人で通話することになった。

将規 「こんばんは」

雷斗 『久しぶりだな』

将規 「どうも」

雷斗 『一将から話は聞いた』

将規 「早いですね」

雷斗 『面白そうだったからな』

一将 『おい』

雷斗が笑う。

雷斗 『それで?』

将規 「双子の誕生日なんです」

雷斗 『うん』

将規 「何をあげればいいか分からなくて」

雷斗 『なるほど』

将規 「双子って何が喜ぶんですか」

雷斗 『それは双子による』

将規 「ですよね」

雷斗 『ただ一つ言える』

将規 「何ですか」

雷斗 『双子だから同じ物が好きとは限らない』

将規 「……」

雷斗 『むしろ違うことの方が多い』

将規 「確かに」

真優は明るくて活発。

美優は落ち着いていて静か。

性格は全然違う。

雷斗 『ちゃんと二人を見てるか?』

将規 「見てるつもりです」

雷斗 『なら答えは出る』

将規 「そう簡単ですか」

雷斗 『案外な』

一将 『俺も同意』

将規 「兄貴まで」

雷斗 『例えば』

将規 「はい」

雷斗 『真優はどんな時に楽しそうだった?』

将規は思い出す。

カラオケ。

ゲーセン。

文化祭。

いつも笑っていた。

将規 「みんなでいる時」

雷斗 『美優は?』

今度は美優を思い出す。

図書室。

静かな会話。

本。

穏やかな時間。

将規 「落ち着いた時間が好きそうです」

雷斗 『じゃあ見えてきたな』

将規 「……」

本当に少しだけ。

プレゼントのイメージが浮かび始めていた。

雷斗 『高い物じゃなくていい』

将規 「はい」

雷斗 『相手を見て選んだ物なら伝わる』

一将 『いいこと言うな』

雷斗 『たまにはな』

三人は少し笑った。

通話が終わる。

部屋に静けさが戻る。

将規はベッドに寝転がった。

真優。

美優。

二人のことを思い浮かべる。

将規 「そうか……」

真優には。

みんなで楽しめるもの。

美優には。

落ち着いて過ごせるもの。

少しだけ方向が見えた気がした。

翌日。

学校。

玲美愛 「プレゼント決まった!?」

将規 「まあな」

玲美愛 「おおっ!」

雅也 「決まったか」

賢太郎 「よかったな」

真優 「?」

美優 「何の話?」

玲美愛 「秘密!」

真優 「絶対怪しい」

美優 「怪しい」

玲美愛 「大丈夫!」

雅也 「大丈夫じゃない」

賢太郎 「大丈夫じゃないな」

教室に笑いが広がる。

そして。

双子の誕生日は、もうすぐそこまで迫っていた。

将規が選んだプレゼント。

玲美愛のサプライズ。

一年二組のみんなの想い。

それらが重なる特別な日が、いよいよ始まろうとしていた。

第31話 完

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