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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第43話 「文化祭初日」

文化祭当日。

朝。

校門前。

まだ開始前なのに、 学校はすでに騒がしかった。

装飾。

看板。

呼び込み。

音楽。

笑い声。

一年で一番、 学校が“青春”になる日。

結衣は校門前で深呼吸していた。

結衣

「……始まる」

その横。

一将は相変わらず冷静。

天野一将

「実行委員集合まで五分」

「急に現実戻さないで!?」

しかし。

結衣はすぐ笑った。

「でも楽しみ!」

校内へ入る。

完全に別世界だった。

教室装飾。

メイド喫茶。

お化け屋敷。

縁日。

ステージ。

受験の空気は、 今日だけ少し薄い。

龍也が周囲を見回す。

龍也

「すげぇな」

瑠姫愛も笑う。

瑠姫愛

「高校最後って感じする」

その頃。

普通科。

玲緒菜はクラスTシャツ姿だった。

篠田玲緒菜

髪も少しまとめている。

周囲の女子が騒ぐ。

「玲緒菜かわい!」

「写真撮ろ!!」

そこへ。

雷斗が現れる。

武田雷斗

黒Tシャツ。

腕まくり。

文化祭仕様なのに怖い。

女子たちがざわつく。

「雷斗くんやば……」

「雰囲気強……」

玲緒菜が少し笑う。

「文化祭なのに怖い人いる」

雷斗が即答。

「うるさい」

でも。

玲緒菜を見る目は少し柔らかい。

午前。

文化祭スタート。

校内アナウンス。

歓声。

拍手。

結衣は実行委員として走り回っていた。

「ステージ五分押しです!」

「次クラス準備お願いします!」

完全に忙しい。

龍也が笑う。

「めちゃくちゃ働いてるな」

一将が静かに答える。

「ずっと走ってる」

その時。

結衣が廊下でつまずきそうになる。

「あっ」

一将が腕を掴む。

自然に。

結衣が止まる。

「……え」

近い。

距離が近すぎる。

一将は普通に言う。

「前見ろ」

「い、今それどころじゃない!」

顔真っ赤。

周囲の女子が騒ぐ。

「なに今の!?」

「青春!!」

結衣は完全にパニックだった。

昼頃。

少し休憩。

屋上。

全員集合。

ジュース。

軽食。

文化祭の騒がしさが遠くから聞こえる。

玲緒菜が笑う。

「なんか今日すごい楽しい」

雷斗が隣で言う。

「浮かれてる」

「文化祭だから!」

瑠姫愛が景色を見る。

「この時間、終わってほしくないかも」

少し静かになる。

みんな分かっていた。

これが、 高校最後の文化祭。

結衣が空を見ながら笑う。

「受験生なの忘れそう」

一将が即答。

「忘れるな」

「現実!!」

全員笑う。

午後。

校内はさらに人が増えていた。

ステージライブ。

ダンス。

演劇。

歓声。

青春そのもの。

その中。

玲緒菜はふと立ち止まる。

校舎。

空。

騒がしい廊下。

(終わるんだな)

そんな感覚が、 少しだけ胸を締めた。

その時。

雷斗が隣へ来る。

「何してる」

玲緒菜は少し笑う。

「青春感じてた」

「抽象的」

「でも今しかない感じするじゃん」

少し沈黙。

そのあと。

雷斗が小さく言った。

「……なら楽しめ」

玲緒菜は少し驚く。

でも。

すぐ笑った。

「うん」

文化祭初日。

騒がしくて。

楽しくて。

少しだけ切ない。

高校生活の“終わり”が、 少しずつ近づいていた。

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