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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第33話 「夏の結果」

模試当日。

朝。

校舎前。

いつもより静かだった。

受験生たちの顔は硬い。

参考書を読む者。

単語帳を握る者。

無言で空を見る者。

空気は完全に戦場。

結衣は緊張で顔が死んでいた。

結衣

「帰りたい……」

一将が横で言う。

天野一将

「まだ始まってない」

「だから怖いの!」

龍也が苦笑する。

龍也

「結衣、昨日からずっとそれ言ってるな」

瑠姫愛も笑う。

瑠姫愛

「でも私も緊張してる」

玲緒菜は静かだった。

篠田玲緒菜

手に持つシャーペンを見つめる。

雷斗が隣に立つ。

武田雷斗

「顔固い」

「……そりゃ固くなるよ」

玲緒菜は小さく言う。

「今日で、“今の自分”見える気がして」

雷斗は静かに答える。

「今の、だろ」

玲緒菜が見る。

「終わりじゃない」

その一言で、 少しだけ肩の力が抜けた。

試験開始。

教室。

問題用紙が配られる。

空気が張り詰める。

英語。

数学。

国語。

理科。

社会。

長い一日。

結衣。

英作文で頭を抱える。

(無理無理無理……!)

でも。

一将の言葉を思い出す。

『判定は途中経過』

深呼吸。

書く。

止まらない。

夏前より、 確実に読めていた。

玲緒菜。

京大数学。

最初の問題を見て、 一瞬止まる。

難しい。

でも。

以前みたいに、 すぐ諦めなかった。

(条件整理)

雷斗に何度も言われた言葉。

書き出す。

整理する。

少しずつ、 道筋が見える。

夕方。

試験終了。

全員、 完全に疲れ切っていた。

結衣が机へ突っ伏す。

「終わったぁぁ……」

龍也もため息。

「夏終わった感すごい」

瑠姫愛が苦笑する。

「まだ結果出てないよ?」

「それは聞きたくない!」

校門前。

夕焼け。

みんなで帰る。

疲労感はある。

でも。

どこかやり切った顔だった。

結衣が空を見上げる。

「……なんかさ」

「ん?」

「夏、本当に頑張ったかも」

一将が静かに言う。

「頑張ってた」

結衣が少し止まる。

「……そういうの普通に嬉しい」

一方。

玲緒菜は少し静かだった。

雷斗が隣を歩く。

「どうだった」

玲緒菜は少し考える。

「……前よりは戦えた」

雷斗は頷く。

「ならいい」

玲緒菜は笑った。

「前だったら、“無理”って逃げてた問題もあった」

「でも今日は最後まで考えられた」

雷斗は短く答える。

「成長してる」

その言葉が、 何より嬉しかった。

夜。

帰宅後。

それぞれの机。

積まれた参考書。

書き込まれたノート。

夏の痕跡。

受験はまだ終わらない。

でも。

この夏。

彼らは確かに変わった。

ただ勉強しただけじゃない。

迷って。

支え合って。

恋をして。

未来を考えて。

少しずつ、 “受験生”になっていった。

そして。

数週間後。

その努力は、 数字として返ってくる。

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