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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第27話 「夏祭りの誘い」

八月。

夏期講習も中盤。

毎日勉強。

問題集。

模試。

過去問。

完全に受験漬けの日々。

放課後。

教室。

結衣は机へ倒れていた。

結衣

「……脳みそ溶ける」

龍也が笑う。

龍也

「まだ八月前半だぞ」

「聞きたくない!」

瑠姫愛も苦笑する。

瑠姫愛

「でも最近ほんと頑張ってるよね」

結衣が小さく唸る。

「東大が怖すぎるから……」

その時。

玲緒菜がスマホを見ながら声を上げた。

篠田玲緒菜

「あっ」

全員が見る。

「どうした?」

玲緒菜が少し笑う。

「今週末、近くで夏祭りあるって」

一瞬。

教室が止まる。

「夏祭り!?」

結衣が即反応。

「行きたい!!」

龍也も笑う。

「急に元気出たな」

茉優が少し驚く。

茉優

「でも受験期に夏祭りって珍しいかも」

兼次郎が普通に言う。

兼次郎

「一日くらい問題ない」

全員が見る。

「え」

結衣が指差す。

「兼次郎くんが許可した!?」

「何だと思ってる」

「受験管理AI」

龍也が吹き出す。

玲緒菜が少し楽しそうに言う。

「浴衣とか着たいなぁ」

瑠姫愛も頷く。

「分かる!」

結衣が目を輝かせる。

「青春じゃん!!」

その瞬間。

一将が静かに聞く。

天野一将

「浴衣、歩きにくくないか」

結衣が固まる。

「そこ!?」

「機能性の話」

「デート脳がゼロ!」

玲緒菜が雷斗を見る。

武田雷斗

「雷斗くんは?」

「別に」

「その“別に”は行くやつ?」

「多分」

玲緒菜が少し笑う。

「じゃあ行こ」

雷斗は短く頷いた。

放課後。

帰り道。

結衣は一将の隣を歩いていた。

少しだけ緊張している。

「……一将くん」

「ん」

「夏祭り、一緒回ろ」

一将は普通に答える。

「いいぞ」

即答。

結衣が止まる。

「え、そんなあっさり!?」

「断る理由あるか」

「いや、ないけど!」

顔が熱い。

一方。

玲緒菜も雷斗へ聞いていた。

「夏祭りってさ」

「ん」

「屋台とか回る?」

雷斗は少し考える。

「お前が行きたいなら」

玲緒菜が少し笑う。

「それ、ずるい」

「何が」

「なんか彼氏っぽい」

雷斗は小さく息を吐く。

「彼氏だろ」

玲緒菜が完全停止。

「……っ!」

そのまま顔を真っ赤にした。

龍也と瑠姫愛。

瑠姫愛が小さく聞く。

「浴衣、変じゃないかな」

龍也は即答。

「絶対可愛い」

瑠姫愛が固まる。

「……龍也くんって時々さらっとすごいこと言う」

「本当のことだし」

瑠姫愛は顔を隠した。

夜。

それぞれの部屋。

机には参考書。

でも。

今日は少しだけ違った。

勉強の合間に、 スマホで浴衣を調べる。

祭りの場所を見る。

待ち合わせを考える。

受験生でも。

恋をしていい。

青春していい。

その時間があるから、 また頑張れる。

そして。

今年最後になるかもしれない夏祭りが、 静かに近づいていた。

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