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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第22話 「朝の空気」

翌朝。

別荘。

窓から差し込む朝日。

鳥の声。

そして——

静かな沈黙。

最初に起きたのは玲緒菜だった。

篠田玲緒菜

「……ん」

ぼんやり目を開ける。

数秒後。

状況を思い出す。

同じ部屋。

昨日。

額へのキス。

「…………っ!!」

一気に顔が熱くなる。

その瞬間。

近くから声。

武田雷斗

「うるさい」

玲緒菜が飛び起きる。

「起きてたの!?」

「今起きた」

雷斗は普通だった。

普通すぎる。

玲緒菜だけが一人で大ダメージ。

「なんでそんな平然としてるの!?」

「何が」

「全部!!」

雷斗は少しだけ笑った。

「朝から騒がしい」

玲緒菜は枕を抱えて転がる。

「無理ぃ……」

別室。

結衣はまだ布団の中で固まっていた。

結衣

(昨日……キスした……)

思い出した瞬間。

顔が熱い。

隣では一将が普通に参考書を読んでいる。

天野一将

「なんで朝から勉強してるの!?」

「朝だから」

「意味分かんない!」

結衣は布団を被る。

「うぅ……」

一将が静かに見る。

「体調悪いか」

「違う!」

「じゃあ何だ」

結衣は顔を真っ赤にして叫ぶ。

「昨日のこと思い出してるの!」

数秒沈黙。

一将が少しだけ止まる。

そして。

「……俺も」

結衣が完全停止。

「っ!!?」

今度は本気で布団へ顔を埋めた。

瑠姫愛の部屋。

瑠姫愛は、 鏡の前で髪を整えていた。

でも顔が赤い。

龍也が苦笑する。

龍也

「まだ照れてる」

「だ、だって……」

瑠姫愛は小さく俯く。

「急だったし」

龍也は少し笑う。

「嫌だった?」

瑠姫愛はすぐ首を振る。

「違う!」

そして。

小さな声で。

「……嬉しかった」

龍也が少しだけ目を細めた。

兼次郎の部屋。

茉優はカーテンを開けていた。

茉優

朝日が差し込む。

兼次郎はすでに起きている。

兼次郎

「おはよう」

茉優が少し笑う。

「おはよ」

静かな空気。

でも心地いい。

茉優がふと聞く。

「……昨日のこと覚えてる?」

兼次郎は普通に答える。

「覚えてる」

「即答」

「忘れる理由がない」

その言葉に、 茉優の顔が少し赤くなる。

朝食。

全員集合。

しかし。

空気がおかしい。

妙に目を合わせない。

結衣がジュースを飲みながら俯く。

玲緒菜も妙に静か。

瑠姫愛も赤い。

龍也が吹き出した。

「女子組分かりやすすぎ」

「うるさい!」

三人同時。

一将は普通。

雷斗も普通。

兼次郎も普通。

結衣が叫ぶ。

「なんで男子側平常運転なの!?」

雷斗が答える。

「何か問題あるか」

「あるよ!?」

玲緒菜が顔を真っ赤にする。

茉優が小さく笑う。

「でも、なんかいいね」

結衣が見る。

「え?」

「こういうの」

窓の外には夏空。

テーブルには参考書。

隣には好きな人。

受験は怖い。

未来も不安。

でも。

今この瞬間だけは、 すごく青春だった。

そのあと。

兼次郎が静かに言う。

「朝食後、勉強再開」

全員。

「現実早い!!」

笑い声が別荘に響く。

夏はまだ続く。

そして。

彼らの恋も、 未来も、 少しずつ前へ進んでいた。

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