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『君の笑顔が可愛すぎで好きだった!』  作者: 優貴(Yukky)


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第7話 「残された席」

沈黙の教室。

名前が呼ばれた者は、 すでに立ち上がっていた。

椅子が引かれる音が、 やけに大きく響く。

結衣は、その光景を見ながら唇を噛んでいた。

「……本当に、変わるんだ」

隣で天野一将は動かない。

ただ、結果表を見ている。

その目は冷静だったが、 ほんのわずかに鋭い。

後ろの席。

瑠姫愛は、小さく息を吐く。

「……思ったよりキツいね、これ」

茉優も静かに頷く。

「うん。実感、来るの遅いけど重い」

教室の空気は、 明らかに一段階変わっていた。

廊下。

雷斗と玲緒菜。

武田雷斗

篠田玲緒菜

玲緒菜は立ち尽くしている。

「……あれ、本当にいなくなるんだ」

雷斗は淡々と答える。

「そういうルールだ」

玲緒菜は顔をしかめる。

「ルールって言えば済む話じゃないよ」

雷斗は少しだけ視線を落とす。

「でも、それで回ってる」

その言葉が、 やけに冷たく響いた。

教室。

担任が静かに続ける。

担任教師

「B組へ移動する者は、後ほど指示する」

その瞬間。

空気がさらに重くなる。

“次は誰だ”

誰もが同じことを考えていた。

結衣は小さく手を握る。

(お願い、まだ大丈夫)

でもその願いに、 根拠はない。

隣の一将は静かに言う。

天野一将

「次で決まる」

結衣が顔を向ける。

「何が」

一将は少しだけ間を置く。

「このクラスの形」

放課後。

教室にはまだ誰かが残っていた。

名前が消えた席を見つめる者。

無言でノートを開く者。

何もできずに座る者。

瑠姫愛がぽつりと言う。

瑠姫愛

「……これ、慣れるのかな」

茉優は少しだけ首を振る。

「慣れたくないかも」

その言葉に、 誰も返せない。

廊下。

玲緒菜は雷斗を見上げる。

篠田玲緒菜

「ねえ雷斗くん」

「ん」

「もし、私が名前呼ばれたら?」

雷斗は一瞬止まる。

そして短く言う。

「上がるまで待つ」

玲緒菜は目を見開く。

「……それだけ?」

雷斗は前を見たまま続ける。

「それ以上はない」

玲緒菜は少し笑ってしまう。

でもその冷たさが、 なぜか安心だった。

夕方。

教室は静かに空になっていく。

残ったのは、 “次は自分かもしれない”という不安。

結衣は帰り際に呟く。

結衣

「……ここから、もっと大事になるんだ」

一将は横で答える。

天野一将

「もう始まってる」

その言葉とともに。

三年A組は完全に理解する。

これはもう“競争”ではない。

居場所を賭けた戦いだ。

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