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女神様の諸国漫遊記  作者: へるきち


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17/19

古代遺跡クエスト(1)輝く暗黒のゲートは開かれたのじゃ

 いい加減に、自分の神話は自分で書け、と。

 というわけで、ここからはリーザちゃん本人の直筆なのじゃー。


 えーと?どこからなのじゃ?

 地下遺跡で発見した巨大ロボに乗り込んで、闘技場を鍋にして芋煮会をやっておるシーンから? 


「そんなシーンありません。巨大ロボなんてあるわけないでしょ。神話にデタラメ書かれると、巫女としては迷惑なんですけど。女神はあほなんですか?」


 ほいじゃー、ヤキトリが実は異世界転生者じゃった事が判明して、妹とスズメと合体して怪人ミツバチ幼女と対決するシーンから?


「なんとなくありそうな展開ですけけど、それもありません」

「いや、拙者が異世界転生者なのは事実でござるよ?」

「え!?」

「ありゃ、デタラメが事実じゃった。わし、まるで巫女みたいじゃのう」

「失礼ですね!?巫女の預言はデタラメじゃありませんよ!」

「その預言を授けておるのは女神じゃと思うんじゃが」

「む?むむう!?」


 ところで、この巫女誰?フランジャーちゃんだっけ?こいつ地下鉄に乗ってたっけ?


「あー、ひどいですねー?私はディレイですー。ここに居るはずが無いと思うなら、それは前回の代筆者が忘れたか間違ったか、もしくはいじめですよ!泣くぞ!こらー!」

「ファズさんは、まだええわいね。うちらなんか3人ひとまとめで区別つかんのんじゃけどー」

「ほれいね。なんなん?私がいちばん美少女なのに、いっしょくたにせてからもう」

「はあ?なんであんたがいちばんないかいね。全員等しくモブ風味じゃろ?」

「いや、どう見ても区別つかんないんですけどー?3つ子なの?」

「ええ?親戚ですらないわいね?これでも貴族なんよ。家名もあるんじゃけ。私はベーコン・バーガーですー」

「区別がつこうもん。うちはレタス・サラダじゃけ。三流のバーガー伯爵家と一緒にせんで欲しいわあね」

「あんたんちなんか男爵家でもっと下じゃろうが。うちこそ二流侯爵家のトメイトゥ・ポティトゥなんじゃけえ」


 全員まとめて、誰がしゃべってんのか分からんわー。別に困らないので、これで良いよ。気にしないで下さい。


「陛下、そろそろ暗黒の同胞共の輝ける巣に着くよ、くくくっ」

「お前は、ぶれないのー。うっかりアハトさんや」

「我は、アハトではない、セーラーむんむんちゃん」

「そんなん居たか?」


 どの堕天使から知らんけど、いつの間にかセーラー服着とるし。それも水兵さんのじゃなくて、日本のじぇーけーのやつ。いや、チュウニじゃからして、じぇーしー?下にブルマと体操服着てそうなのが80年代じゃわー。ワワンサキの職人すげえな。これ作ってくれたの?コントで見る安っぽいのじゃない。本物より出来がいんじゃないの?着たことないからよく知らんけど。もうお前はポッパイちゃんでええよ。パイちゃんじゃな。脱衣麻雀に出て来そう。脱いでもすっとんとんのつるつるじゃけど。


「なんで、ブルマ履いてるのが分かるんですか!?」

「ほんまに履いちょるんかい」


 どうでもいいよ。この神話には絵師がついちょらんしなあ。



 お、駅着いたよ。

 ほげー!地下にショッピングモールが!残念なことに、シャッター商店街なんじゃけど!


「あー、いやあ。発掘したばかりの古代遺跡なんでー。やべえものが沢山あるんですよー」

「それはそれで見てみたい」

「いいですけど、意味不明ナリよ?マスター」

「とにかく、見せてー」


 まず入ったのが、地下から入る家電量販店みたいなの。なんかすごく見覚えがある。これは異世界日本の記憶だね?


「ここにずらっと並んでおる土偶だかハニワみたいなのはー?」

「ポータブルスピーカーみたいです。聴くとタイムスリップしそうな気分になります。危険です」

「ポータブルスピーカーって何でござるか?」


 上の階に上がるとー。


「これは携帯ショップ?」

「どうやら、そのようですね」

「携帯って何でござる?この板チョコは携帯食料ナリ?」

「お前の異世界記憶古いな?」

「拙者は魔暦前に転生しましたゆえー。地球が滅亡する前に逃げる事が出来たのござる」

「え?魔暦?世紀末の事?正確には2000年が世紀末なのに、魔暦元年が1999年っていう」

「よくご存知で?マスターは悪魔教信者ナリ?」

「わしは女神じゃ、何を言うとるんじゃ」


 言われてみれば、携帯電話を略してケータイって言うの、省略する部分おかしいね?一番重要な部分なんじゃあ?でも、日本語ってそんなもん。クレジットカードもカードって言っちゃうし。ポケモンカードと区別つかないし、サクラが集めてるのはクレジットカードですか?

 まあ、それはいい。


「まあ、スマホとかスマートウォッチだとは思うんですけどね。言語が古代文字なので。まあ、アイコンの意匠で何となく機能は分かるんですけど、対地攻撃能力を持った戦闘人工衛星の操作アプリとかだったりしたらコワイし」

「ほーん?そんなもん現実にあり得るー?あり得るのか?先代女神がたったの1日で人類を滅ぼした兵器とかあるのかも知れんのう」


 どーれどれ?どんな感じなのー?ぽちっとな。あれ、これはボリュームボタンかな?じゃあ、こっちか。

 みょんっと。一瞬で起動画面は切り替わって立ち上がって。時刻は合っているけど、日付は何だこれ?魔暦か何かか?分からんなあ。どこと時刻同期してんだろ、ホントに人工衛星?でも、ここ地下だし??サーバーでもあるのかなあ。Wi-Fiっぽいアイコンが上部のシステムトレイに表示してるし。


「まるっきりスマホじゃなー?」

「でしょ?でも文字が読めません。ところどころ読めるんですけどねー?」


 いやあ?古代文字って漢字じゃないの?そういえば「もちもちおもっち」とか「どらごん」とか、平仮名しか見てないかも。いや、ちょっと待て。そんな事は無いぞ?この神話が全部平仮名だったのは、コルサちゃんか、コルサちゃんを騙るやつが書いた部分だけじゃ。


「ああ、なんだコレ。言語がチャイニーズか何か?」

「え?あれ?そういう感じもしますね?」

「ほいじゃー、ここをこうしてー、うううんんん??」

「うわー、何が起きるか躊躇せず触りまくってる。さすが女神だー」


 あ、来た。日本語は非対応みたいだけど、英語モードにはなったっぽい。


「んんんー?ぐるぐる翻訳がないとー?」


 堕天使の異世界知識は、おそらくはわしのよりも10数年は後の世代なんじゃと思う。わし、ハイブリッドカーの事は「そんなのもある」程度にしか知らんけど、こいつはよく知ってるし。なんで、英語力が退化してんの?別の異世界人がソースなのかなあ?かなり似ていると、神話のどこかにも書いてあったけども。


「えーと、なになにー」


 "Whoever opens this gate, Are you ready to be embraced forever by the darkness of the moment? Enter into the world of shining darkness.Touch me.Warriors are limited to three, and snacks are limited to 300 yen."


「これ書いたヤツはチュウニじゃのう」

「なんて書いてあります?」

「んー?おやつは300円まで、じゃって」

「えーっと、今持っているのがだいたいそれくらいナリ」

「ひとり300円ですかー?」

「そうじゃろうなあ。お供は3人までともある」

「ほいじゃー、ぽちっとな」

「あ!ちょっと、何が起きるんですか!この駄女神!おい、説明してからにしろよ!遠足か?それなら今やってる最中だろ!?」


 ”この門を開く者よ、刹那の闇に永遠に抱かれる覚悟は出来たか?輝ける闇の世界へいざ行かん。我に触れよ。お供は3人まで、おやつは300円まで”


「異世界にでも行くんかいねー?」

「輝ける闇って何じゃろうか!?」

「刹那なのに永遠いいよるで」


 輝ける闇に包まれたわしらは、刹那の闇に永遠に抱かれたのじゃった。おはぎはおやつに含まれるんじゃろかー。

 これの前日譚というか、本編にあたる部分をカクヨムから、なろうに移しました。「女神リーザちゃんの冒険」がそうです。これを修正している内に別物になっちゃったのが「だって女神じゃもん」です。シリーズとしてまとめてますので、どうかご覧下さい。

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