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女神様の諸国漫遊記  作者: へるきち


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魔女クエスト(6)魔女を使ってなにをするつもりなのカナ?

「そろそろ、あのアホタレが何かしでかしてる頃ね?」

「まだ出て行って2日目だよ?」


 そうかしら?あのアホタレ女神は、生まれてたったの7日で国を3つも支配下に置いたのよ。2日目もあればヨコヤマ帝国と戦争でも始めてるんじゃないの?


「ただいまーっす。閣下ー?居ますー?」

「なあに?巫女ちゃん。どうしたの?」


 巫女のリバーブだったかしら?この子は学園再建事務所の配属ね。あのアホタレに捕まってヨコヤマにでも行ってたのかしら?


「ヨコヤマ帝国に行っている陛下から伝令でっす」

「え?伝令のために死んで還って来たのかい?いかれてんね?ははっ」

「あ、いえー。伝令はついでというかですね。たまたま死んだだけでー」

「何やったのさ?いや、何やらされたのさ?」

「波止場に行ったらですねー。意味なく海に飛び込む奴が一人はおらんとなあ、って陛下がですねー」

「ははっ、いかれてんなー、うちの王様は」

「あ、それですけどー、わしは皇帝であって王ではないのじゃ、だそうです」


 どっちでもいいわよ。王でも皇帝でも、どっちにしろ駄女神なんだから。


「で?皇帝陛下がどうしたって?何をやらかしたのアイツは」

「陛下のそそのかしで、ヨコヤマ帝国の王女が、カワサキ連邦の王女と、政略結婚することになりました」

「は?王女同士なのはともかく、そのふたつの国は国交もないでしょ?」

「えーっと、それはヨコヤマとカワサキが同盟を結ぶって事になるのかな?」

「そうでしょうねえ。ヨコヤマの王女はそのつもりでカワサキに留学してたらしいですよー」

「何をどうしたら、都合よく留学中の王女と知り合えるのかしら?」

「ご都合主義の固まりだからね、あの女神様は」

「つえー魔女をとったどー!って騒いでましたけど」

「ヨコヤマの王女が魔女なのね?国際問題になりそうね」

「戦争の準備をしておこうか」

「不要でしょ?勝手に始めて、せいぜい3日もあれば終わらせて帰ってくるわよ」

「そうかい?ああ、そうだな。うちの最大戦力を2頭とも連れて行ってたな?」


 そういえば魔女を捕まえて遊ぶのじゃー、って言ってたわね。魔女を使って何をするつもりなんだか。


「リバーブちゃん。報告ありがとう。2~3日悪魔の湯に浸かって休んでて」

「いえっさー!ここに還ると、お休みがもらえるからいいですよー」


 休みを多めにとらせるのが、皇帝陛下の意向だからね。自分は休まずに外交してるくせにね。本人は、遊んでるつもりなんだろうけども。


「ダモンに行ったコルサ殿下達に、定時通信で今の話を伝えておこう」

「あんた、戦争を煽るつもりね?」

「当然だろ?ダモンの元王立騎士団の失業保障だってあるんだ。働かせないと」

「戦争は、失業対策でやるものかしら?一円にもならないじゃないの」

「そうでもないよ?案外、おもしろいものを切り取って来るかもよ?」

「まあ、ほっとくとコルサちゃんが何するか分かんないし。手駒として動かす方がマシよね」


 ああ、もうなるようになれだわ。私も、悪魔の湯に浸かって、今日はもう寝ましょう。


「お風呂入る?じゃあ僕も」


 お風呂に入って、熊カレーを食べて、ぐっすり寝てー。起きた時には、もう戦争は終わっていたわ。いつ始まってたのよ。


「ははっ。また巫女が還って来たよ」

「今度は誰よ?」


 元気よく2人の巫女が温泉にやって来たわ。やさぐれた私は、朝風呂を堪能しているのよ。あの駄女神が何か始めると人の力ではどうにも出来ないものね。


「ただいまーっす。巫女のアーニーでっす」

「同じく、エリクサーでっす。ただいま帰還いたしましたー!」


 なんで2人も還って来るのよ?


「ダモンとヨコヤマが開戦しちゃいましてー」

「それはラジオのニュースで聞いたから知ってるわよ。なんで、巫女のあんた達が前線に出てるのよ?」

「いやー、後方に居たんですけどねー?魔女の特攻が大きく外れちゃって」

「魔女ってアホなの?特攻なんて、まるで巫女じゃないの」

「その言い草だと巫女がアホみたいなんですけどー」

「巫女2人以外に被害は?近衛騎士が死んでると厄介なんだけども」


 近衛騎士は死ぬと赤ちゃんに戻っちゃうからね。面倒を見える近衛騎士の手も割かれるし、大きな戦力ダウンなのよね。3日前に、やっとキナコが成人まで育ったばかりなのに。


「あー、自分達が死んだ時点では、まだ誰も」

「ニュースでは、早朝にケリがついて、和平を結んだそうだけど?」

「あ、そうなんですかー?ダモンが、というか近衛騎士達が無双してることこまでしか見てないんでー」

「何よ、役に立たない伝令ね?」

「いや、伝令のためにほいほい死んだワケではー」

「まあいいわ。あんた達も2~3日休んだら、元の配置に戻るなり、配置転換するなり好きにして頂戴」

「いえす!まむまむー」


 一体何がどうなったのかしらね?うちにとって何か利益になるものはあったのかしら?


「気になるなら、行ってみるかい?」

「どこによ?」

「うーん?おみくじ引いてみようか」


 天使の力でもおみくじは未来を引き当てるからね。7割程度だけども。


「リーザ山の総本社だから、9割はイケるはずさ」


 ハナちゃんが引いたおみくじの結果はー?


「真っ白だよ」

「未来は白紙ってことお?使えないわねー、この神社!」


 祀っている神がアレだからね。仕方ないね。

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