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黄金極振りバーサクガール、VRMMO配信中! 〜攻撃するたび『1G』ドロップするスキルで稼いでたら最強になってた〜  作者: 或鬼ながら
ブレイクアップ・メルトダウン

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#98. スイカ売りの少女


「大きく育つんだよ〜」


 農業を始めて一時間。

 水やりをしながら、すくすくと育っていく野菜や果物たちを眺める。

《グロウ・ポーション》の効果は収穫までに必要な待機時間を短縮するだけでなく、植物が大きく育つことで売価が倍加する。間違いなく破格の性能だ。

 そんなものを飲んじゃったけど、実は経験値量が増えるみたいな効果はなかった。

 けど、おかげで農業スキルはLv.3まで上がった。

 畑も拡大して栽培できるものも増えてきたけど、並行して花壇に植えてみた薔薇が青薔薇になる気配はない。

 さらに特殊な条件なのか、イベント限定アイテムだったのか。


 私の見立てでは《グロウ・ポーション》は試作品だった、という可能性が大きいと思ってる。

 完成品があるならジークリウスはもっと早くに青薔薇を咲かせていたはずだし──。


「おっ、育った。さて、収穫収穫っと」


 実が成長して、少し光り輝く。

 収穫タイミングがわかりやすくて助かる。

 スイカが有力候補だけど、一応何が一番効率が良いのかを確かめるためにいろいろ植えてみた。


《ジャガーノート芋》

 つまるところ、大ぶりなジャガイモ。

 一つの種芋から数十個もの芋を付ける。

 食べると一時的に攻撃力が上昇するが、芽を食べると即死する。

 ──栽培期間:5時間(短縮:9分)

 ──売価『800G』


《逆さオオイチゴ》

 上に向かって実がなるイチゴ。

 それ以外は普通に大きなイチゴ。

 食べるとHPが微量回復する。

 ──栽培期間:1時間10分(短縮:2分)

 ──売価『60G』


《シナズ薬草》

 大回復ポーションの調合素材。

 単体で食べてもHPを回復できるがとても苦い。

 ──栽培期間:3時間(短縮:5分)

 ──売価『200G』


 その他多数。


「イチゴ美味しいな……けどスイカと比べると売価が低い」


 どれもこれも有用なアイテムだけど、やっぱり最初に育てた《超大玉スイカ》が一番稼げそうか。

 一玉1,000G──拡大した畑には100植えられるから、一度の収穫で100,000G。

 ん? つまり1時間で……6,000,000G!?


『あれ?』

『壊れてね』

『グロウ・ポーションが有用すぎる』

『これもう勝ったろ』


「けどグロウ・ポーションは残り100本だから、そんなには稼げないんだけどね……」


 とは言え、農業スキルのレベル上げは速攻だ。

 Lv.5で解禁されるNPCを雇えば、給料を差し引かれるけど自動で育てて収穫してくれる。

 懐には金になるスイカが入ってくるようになるわけだ。


「グロウ・ポーションの調合素材がわかればもっと稼げるんだけど……まぁ無理そうかなぁ」


『農業スターターセットみたいなもんだね』

『やっぱ基本的にチリツモか〜』


 おそらくこの成長薬は、ジークリウスが青薔薇の開花を目指して開発、調合したもの。

 レシピがない以上再現はできない。

 それに実現してしまったらほぼ永続的に、1日放置で60,000円を稼げてしまう。それはゲームとして成り立たない。


《グロウ・ポーション》の在庫は残り100。

 畑一面に1本使うから、100分で10,000,000G……

 じゅ、10万円分! つまり──!


「レヴァリオスで使ったお金が戻ってくる!!」


 少しずつ取り戻そうと貯金していたけど、武器と防具を新調して枯渇していた所持金が一気に潤う。

 これなら夏のイベントも【コイントス】を使っても問題ない!


「ありがとうジークリウス……っ!」


 さっそく私は畑を全てスイカにし、100分間、農業をしまくった。


 結果として、農業スキルはLv.6。懐はホクホク。

 これでNPCを雇えるようになったので、次は自動化を進める。


「NPCによって効果が違うんだ。こっちの人は時間短縮か……」


 どうせならより多く稼ぎたい。お給料として1人につき1時間1,000Gを支払わなきゃいけないから、ここは『稀に収穫量増加』を持つNPCのセレナさんとディーネさんを雇った。


「まあっ、大きなスイカ! これは育てがいがありますね♡」

「ここは私達に任せるといい。ダイバー様のためこの身を尽くそう」


 おっとり系お姉さんのセレナさん。

 クール系お姉さんのディーネさん。

 これからはこの二人に養ってもらおう。


「……さすがエルフ。二人ともスイカ並だ……」


『うん?』

『どこ見てんねん!』

『エルフって昔はスレンダーだったんだけどね……』

『20年くらい前からムチムチしてるよな』

『まぁ細い子も流行ってたし、バランスは取れてる』


「へぇー……それなら胸もうちょっと盛っとけばよか──いやなんでもないです」


『え?』

『パッドでも構いませんよ?』

『カナメちゃんはむしろ無くていい』


「私とておなごですので、プロポーションは気になるんですよ!」


 エルフのお姉さんが破壊力ありすぎて余計なことを口走ってしまった。

 ま、まぁこれで……《グロウ・ポーション》の恩恵は無くなったけど6時間で38,000G、運が良ければもう少し稼せげるスイカ金策の自動化に成功した。

 夏のイベントは大暴れできそうだ。


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