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作戦会議

葉月サイド、陽向との作戦会議です

「......もしもし」

「もしもし、陽向くん? 急に何」

「あのさ......友樹に告白した」

「はぁ!? なんで今!? これから作戦練る予定だったのに、というか結果は!?」

「保留」

「......まぁ断られるよりは上等じゃない?」


晩ごはんを食べ終わってお風呂に入ろうと準備していたところで、陽向くんから衝撃的な内容の電話がかかってきた。仕方ないから一番風呂は弟に譲って、じっくり話すために自分の部屋のベッドに腰掛ける。


「告白の経緯を教えてもらっても良い?」

「急に気になるやつ出来たのって友樹に聞かれて」

「それで?」

「気になる人は友樹だって言った」


ば、馬鹿野郎〜!

そんなこと聞かれても適当にはぐらかせば良かったのに。実際友樹は追及してくるタイプじゃないし、誤魔化せばふーんとかへぇとか言ってその話題を止める。なんで馬鹿正直に答えてしまったんだ。


「やっぱり友樹に嘘はつきたくなかったし、他の人に抜け駆けされたら嫌だなって焦っちゃった......」

「陽向くん、ついても良い嘘があるってことを覚えておいた方がいいよ」

「分かってるんだけどどうしても友樹にだけは嘘はつきたくなくて......」

「まぁそれが陽向くんの良いところでもあるからね......それと、抜け駆けの心配は今後一切しなくてもいいよ」

「え、なんで?」

「あいつは鈍すぎるから」


そう、友樹は自分の恋愛のことに関してありえないほど鈍い。実は、友樹も陽向くんほどではないけれどモテる。あの顔と学力と運動神経だし。なのにそのことに全然気付いていなかった。つい最近初恋を自覚したピュアピュア友樹くんですら自分に向けられる好意には気付いていたのに。

なにか恋が出来なくなる呪いでもかけられたのかと思ってしまうくらいにはとにかく鈍いから抜け駆けなんて絶対に起こらない。それだけは絶対に断言出来る。


「とにかく告白しちゃったからにはもうアタックするしかないでしょ!」

「うん、明日から毎日朝会ったときと帰り道別れるときの一回ずつ好きって言う予定」


結構いいじゃん。鈍すぎる友樹には1日2回が適量だと思う。でも言葉だけなら何とでも言える、と疑ってしまうかも。そうならないためにもっと自分の好意を示すような行動した方がいい。例えば......


「さりげない仕草......」

「え?」

「暇があったら愛おしそ〜に見つめてみたり、もし電車が急停止することがあったら大チャンス! 守るように抱きしめてやって! とにかくあなたが大事です、好きですって行動でも示して!」

「そ、そうする!」


恥ずかしい、なんだか一方的に捲し立てちゃった。でもこうなってしまうくらい2人の恋路を応援しているのにはもちろん理由がある。

この2人、思春期男子とは思えないほどお互いのことを知っていたし、お似合いだから!

2人には思春期男子にありがちな語らない美学、みたいなものがなかった。友達には弱みを見せないし相談は絶対にしない、施し無用。みたいなことが中学の男子の間では定番だった。でもこの2人は何度も相談し合ってるところを見たし、弱みを見せる......1つ例を挙げるとかっこよくなりたいっていう陽向くんの悩み。これを解決するために友樹は全力で陽向くんを助けようとしてた。そして陽向くんもその助けを正直に受けていた。そんな2人が付き合ったら......ものすごく上手くいきそう。支えたい気質の友樹と末っ子気質な陽向くん。うん、相性がめちゃくちゃ良さそう。

それに、鈍すぎる友樹とそんな友樹にくびったけの陽向くん、アタックの進捗を聞くだけでも面白そうだしね。


「頑張ろうね陽向くん、長い戦いになると思うけど......絶対に友樹を落とすよ!」

「お、おー!」

なんとなくバックグラウンド

陽向は友樹への恋を自覚した一週間後に、一人で抱えきれずに友樹以外で一番信頼できる友人、さらにアセクシャルであることを公言している(恋のライバルである可能性がない)葉月に相談を持ちかけました。Aセクだけど恋バナは好きな葉月はすぐにこの話に乗っかり、友樹落とすよ同盟が結成されました。

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