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33.三栖 るる

戦う(前半少し・既に終わってる)。

後半、閲覧注意かもです。。。

「アアアアアアアア!!!!!!!!」


 憂達を分断した尾木の炎をプリン君は避ける事が出来ず、もろに受けてしまった。頭に被っている紙袋は燃え全身が火だるまになり、その姿はまるで炎の怪物だ。


「はっ。避ける脳みそも無いのか、この化け物め」

「殺スゥゥ!!」


 それでも尾木を殺そうと必死になるプリン君。しかし、重度の火傷を負った身体では動きが鈍く簡単にいなされてしまう。ただでさえ戦略性のない力任せな攻撃だったのに、こうなってしまえばもはや尾木に当たるはずもなかった。


「アイムの炎を持つこの俺に、殺せぬ敵は存在しない。さっさと燃え尽きて死ね、KILLER」

「アアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」


 尾木から再度炎が噴出されたが、またしてもプリン君は避けない。


 灼熱の炎に包まれ、辺りに肉の焼ける臭いが充満する。やがて痛みと熱さは意識を支配し、自我がけされていく。


 すると、走馬灯と言うのだろうか。微睡む意識と重なり合い、()は昔の夢を見た。




~~~




 (三栖(みす) るる)、6歳。


 ぼくのいえはあまりおかねがありません。


「ガキの癖に避けんじゃねぇよ!!」

「いだ、いだいよ……」

「次文句言ったら腕折るぞ!!」

「やめて!! るるは関係ないでしょ!!」

「俺が悪いって言うのか!!」

「きゃあああ!!」


 ぼくのおとうさんはかえってくるとぼくやおかあさんをなぐります。

 おとうさんとおかあさんはなかがわるいです。

 ぼくはひどいことするおとうさんがきらいです。



 三栖 るる、10歳。


 お父さんはお金をあげると家から出て行きます。

 お金がなくなるけど、お父さんがいなくてうれしいです。

 かわりに、お母さんはぼくとお父さんをまちがえるようになりました。

 ぼくのかおはお父さんと似てるみたいです。

 ぼくのかおを見るたびにお母さんはこわくなります。

 ぼくは自分のかおがきらいです。


「おかあさん、きょうがっこうで」

「ごめんなさいるる、今日は疲れているの。プリンをあげるから大人しく出来る?」

「…………うん、できる」


 家にお金がないから、お母さんはたくさんはたらいています。

 お母さんはいつも苦しそうです。

 だから僕はおりこうさんにします。

 ちゃんとお母さんの言うことをまもります。




 三栖 るる、14歳。


 今日、お母さんが死にました。自殺です。

 学校から帰ってくると、ダイニングで首を吊って死んでいました。

 机にお母さんの遺書がありました。

 父の暴力、膨らむ借金、そんな自分に嫌悪するお母さん。

 「こんなお母さんでごめんなさい」

 色々と書いてあったけど、手紙はこんな感じです。

 読んでみた感想は「何も無い」でした。

 悲しみも怒りも呆れも涙も言葉も感情も無い、ただの虚無。

 まるで生きながら死んでるみたいです。

 僕は遺書を机に置くと、台所に向かいました。

 僕は包丁を持ちました。


「これで、お母さんに会えるかなぁ」


 生きているのか死んでいるのか、分かりません。

 それなら、お母さんの居る所へ行きたいです。

 僕は包丁を首に向け____


『死ニタイノカ』


 包丁の先が喉に刺さり血が滴る。


「…………誰か、いるの?」


 突然頭に響いた声に、その手を止めてしまったるる。しかし、声の主を探すが辺りには誰も居なかった。


『契約セヨ。我ガ名ハ《グラシャラボラス》、殺意ノ獣ナリ』

「さつ、い?」

『契約セヨ、契約セヨ、契約セヨ』

「……良いよ、もうどうだっていい」


 何もかもが空になったるるに失うものは無い。

 るるは頭に響く声に身を委ねた。


『契約ハココニ成立シタ』

「……ッ!? うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


 ナニカと契約した瞬間、るるの空っぽな心に黒いドロドロとしたナニカが流れ込んだ。

 悪意? 憎悪? 否____()()()()()


『殺シタイカ』

「ぼ、僕は」

『殺シタイカ』

「僕ハぁあ」

『殺セ、己ヲ衝動ヲ開放セヨ』

「僕、ハ……」

『殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ』



「……………………殺セ」




るるくんが攻撃を避けない理由は過去の虐待が原因でした。

DVダメ、ぜったい。


感想&ブクマはモチベに繋がります。

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