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第4話 雨男

 俺は女に告白するのは雨の日と決めている。

 

 

 学生時代のある日、少し内向的な俺にいつも優しくしてくれていた女子生徒に告白した。傷つかないよう配慮されたであろう返事をもらい、とぼとぼと教室に戻ると俺の告白はその女の友達により言いふらされていた。

 

 

 実際はそうでもないだろうがクラス全員が俺を嘲笑しているように思えて、居てもたってもいられなくなり早歩きで外へ出た。

 

 

 

 成就すると勝手に妄想していた俺の人生初の告白は人生で最も嫌悪する思い出となり、悔しさと恥ずかしさに襲われながら帰った。

 

 

 たまたまその日が雨だったので泣いて顔がくしゃくしゃになっていても帰り道俺に注目するものはいなかった。もともと俺を見る者などいないのだが、生来の自意識過剰が人の目線を浴びるかも知れないという気持ちにさせていた。

 

 

 それからというもの、女に交際を申し込むのは雨がモザイクをかけてくれる日を選んでいる。

 

 

 あれから何年もシミのように自分に染みついている嫌な記憶を思い出し、その気持ちとの別れを決意しながら俺は帰路についた。

 

 

 風呂に入って布団にのたりと入りこむと、俺は友人からお前もやってみろよと勧められていたマッチングアプリに登録した。

 

 

竜さんとこのアプリにより俺は人生において何にも代え難い経験をすることになる。

 

 

 

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