作戦開始
くだんの研究施設がある屋敷の屋根の上まで来た。
俺は念のためと一応マスクを二人に渡し、先に屋敷の中に入るために空歩で窓のそばに立ち、アイテムバックの中から黒い手袋を取り出す。
手袋をはめて、窓の鍵の付近のガラスに手を当てて手袋に魔力を流すと付与してあった魔法が発動する。
付与してあるのは高周波ブレード。
ただ、付与魔法で音を出さないようにしてあるので音も最小限だ。手で円を描くように指をガラスにはわせ、その部分だけを切り取り鍵を開ける。
「いいぞ七葉、白花さん」
二人の声をかけた後俺はすぐに窓から屋敷の中に入り、中をクリアリングする。二人が窓から入ったのを確認して俺は屋敷の床に手をついて魔力を波のように屋敷にはなつ。
「『サーチ』」
「サーチ」、これは魔法というより俺のオリジナルの幻刀の技に近い。基礎的にやっているのは魔力を放出して調べたい建造物や洞窟の中を把握する能力だ。
一回どこかで使っていたような覚えもなくはないけど……まあいいか。
二人が中に入ってきたら俺は一人扉に手をかける。
音が極力出さないように開けて、俺は先ほどサーチで割り出した地下へと続く場所を目指していった。
♢♢♢
「……?今何か物音があった気がする」
見回りの兵士の後ろに立って、兵士が振り返る前に右手に持っていたナイフで首を一突き。ドサっという音と共に兵士の骸が廊下に転がり倒れる。
「よしっと……」
俺は兵士の骸を廊下は時に寄せて、さっさと奥に進む。
研究資料と人質確保の七葉達が迅速にその仕事ができるようになるべく脅威は排除しておきたい。
奥に進むと廊下の端にポツンと扉がある。
扉をあけて中に入ると書庫のようだ。たくさんの本が置いてある数の規模は何万クラスである。
この世界で本はかなり貴重だ。
今でこそある程度の紙の生産はできるようになったが、まだまだ平民などは国や町が管理する図書館などで読むしかない。
魔道書の中でも生活で使える魔法が納めてある本ならまだ持っている家庭はあるかもしれないが、基本的にはどこも紙不足である。
それが何万クラスで納めてあるのはさすが貴族というわけか。
その書庫の一番奥の本棚を横にあるスペースに押すと簡単に動き、先ほどまで本棚があったところに石造りの階段が現れた。
かなり前からあったのだろうか、かなり古い感じでかなりの時間使われていたというのがうかがえる。かなり前から研究は始まっていたようだ。
俺は罠がないか警戒しながら降りていく。
すると何かの気配を感じ、ナイフを握り直す。
地下への階段をおり、奥に続く廊下を歩いていくと曲がり角から何かが飛び出してきた。
「guuuuaaaa!」
出てきたのは肉塊、顔のような模様を持ち触手を伸ばす……俺たちが禁止した研究「人間の魔物に変える」研究の成果がそこにはいた。




