作戦開始前
作戦を話し合った翌日、アイズに到着した俺たちは宿の場所を決めた後、俺は施設破壊のための準備を進めていた。
複製模倣で大量のナイフや暗器を準備しているのだ。
なお、付与魔法で切れ味耐久力特殊効果などを付与してあるので実際に買うとなると金貨数枚はくだらない。
こう言う時はほんと自分の個人魔法が便利なものだと思ってしまう。
暗記の準備ができたらアイテムバックの中にあるコンバットハーネスと隠密行動用の黒ずくめの服装を取り出す。
今回は俺は戦闘担当、七葉と白花さんがデータや資料、人質の救出になっているが基本的には隠密行動になる。派手に壊したいが流石に研究施設は地下にあるので派手にやると他にも被害が出ると言うことで強力な攻撃はできない。なので今回は隠密で的確に施設の研究員を暗殺、または重要そうな研究員と領主の奥方はなるべく捕縛という考えになった。
隠密用の服装に着替えてコンバットハーネスに暗器とナイフを収めていく。
そして最後に鼻から下半分を包み込むマスクを装着して完成である。
マスクが口だったら完全にあれだな。肌の色違うけど。
実際このマスクは顔バレを防ぐためにつけることになるんだが、付与魔法で呼吸系にダメージを与える状態異常系の魔法を無効化させる効果を付与してある。
俺は最後にハーネスやマスク、服装の微調整をして準備を終了する。
あとは夜になるだけだ。
♢♢♢
夜になり高等区に潜入した俺たちは強化魔法をつかって強化した身体能力を駆使して屋根の上を飛び回っていた。しばらく屋根を飛んでいると七葉が話しかけてきた。
「それにしても直也」
「なんだ?」
「なんでそんな特殊部隊みたいな服装してるのよ。別に堂々といつもの鎧着てやればいいのに」
「今回は隠密行動を主軸に置いて暗殺をするからな。いつもの鎧だと部分鎧だが音がなって面倒なんだよ。あとは趣味だな」
「趣味なのね……」
呆れた感じの目線を俺に向けて来る七葉。
いいじゃん、特殊部隊とかっこよくない?
「ちゃんとお前らのハーネスとかマスクあるけどいるか?マスクは付与魔法で呼吸系のやつ向こうだけど」
「なんでそんな高性能なのよ。あとで進入前にもらうわ」
そう言いながら七葉はまだうまく魔法に慣れておらず不安定な白花さんをサポートに行った。
俺はその光景を見てすぐ足を早める。
今回俺は白花さんを助けない。
それは本当に俺たちのように敵に無情になれるかを見るためだ。
実戦で怖じ気ずく奴らも多い、それは最初の頃の七葉たちもそうだった。
でもそれはこの前みたいに実剣を使った訓練をしていなかったからで殺気に耐える訓練もしてなかったこともあるが基本的にそのあとどう持ち直すかがこれからのカギになる。
乗り越えて俺たちのように戦うことを選ぶか、あの時の訓練のまま甘ったれた根性のまま過ごすことになるのかは本人次第。
さあ、白花鈴。
お前はどっちだ?




