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第39話 とある期末試験にて

学園祭も終わり、いよいよ迫ってくるのは学期末試験。ライデン生最大の難関と言っても過言ではないそれは、何学年だろうと平等に降りかかる。文字通り、平等に。


「……え?」


青ざめた表情を浮かべるのはアドラーだ。聖騎士を目指すアドラーはおそらく4人の中で、1番留年したくないという意志が強い。この学年末の試験において本当に恐ろしいのは筆記試験ではなく、実技試験の方だ。魔法職者育成学校では実技試験を学年末に設けることを義務付けられている。実技試験とは通常、〇〇ランクの魔法を使える、何秒以内に箒で1km進める、といった課題を学年ごとに設定しその課題に達成しているか確認するものである。もちろん学校のレベルによっても課題は違うが、序列第1位のルミナスアカデミーですらその形をとっている。


しかし、ライデンは違う。

ライデンの学年末試験は、1年生から4年生まで全く同じ条件下で行われ、かつ必ず全体の5パーセントは留年するという最悪の試験なのだ。


試験内容は毎年全く同じ。

学年を超えて5人組のチームを結成し、チームごとに与えられた課題をクリアする。12月は丸々試験期間となり、その後ボロボロになった体で筆記を行いその学年を終える。課題の達成レベルで順位がつけられ、全体の下位5パーセントは問答無用で留年か退学かを選ばねばならない。


しかし、この試験が生徒たちの思考能力や魔法の実技能力を飛躍的に向上させることは事実で、実際問題を起こしまくっているライデンが名門魔法学校の序列2位に君臨し続けられるのは間違いなくこの試験による個人の能力の高さのおかげである。


「くじ引き、今日からでしょう?」

「くじ引き?」

「アドラー、全然話聞いてなかっただろ」


呆れた様子のレイにルカは苦笑いしながらフォローを入れた。


「5人組はくじ引きで決めるんだってさ。あと課題も」


くじ引きは、リーダーとなるであろう4年生から順に全校生徒の名前が書かれた紙を4枚引きチームを決定する。もちろん学年や寮はランダムであり、上級生や実力者と組むことが出来るかという運も大きく影響してくる。チームが決まっていない4年生がくじを引き続け、その後はチームに選ばれていない3年生がくじを引く。1年生までくじの役割が回ってくることはそうそうないが、もしそうなればチームメイトは全員1年生なので諦めた方がいい。


下級生はどうしたって選ばれる側なので、先輩たちから呼ばれるのを待つしかない。出来れば少しでも優秀な先輩から。


チームが決まればその日のうちに顔合わせがあるので、すでにくじ引きで選ばれた1年生を呼びに来ている先輩達もいる。


寮長レベルならもう勝ち確なので、先ほど4年生の第一寮先代寮長が教室に来た時は教室中大騒ぎで、選ばれた生徒は先輩のところに行くまでに卵やらゴミやらでぐちゃぐちゃになり美意識の高い先輩から罵倒され奴隷宣告をされていた。


「おい、あれ……」

「一年引いたんだ……」


教室に姿を現した男は、扉に手をかけおそらく引いたであろうくじを見た。


「おい、ルカ・フェイマス……こっちこい」


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