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第37話 とある神にて

「それで命拾いしたわけね」

「流石あの人優しいよな」


人気の無いバルコニーで待っていた2人はさっきまでの話を聞くと呆れたように笑った。


「テイラーさんのこと知ってるのか?」


まるでテイラーと親しいかのように思わせる態度に疑問を持ったルカはレイに尋ねる。すると、2人は特に変わったことのない様子で「まぁ知ってはいる」と答えた。全くもって親しくはないと続けるレイの言葉はアドラーには届かなかったらしい。


「え!?なんで!?」


声を上げたアドラーをうるさいと言わんばかりに耳を塞いだシャーロットはホールの方へ歩いて行ってしまった。引き止めようと手を引くアドラーはその姿を見て硬直した。


ホールの明るさのおかげで暗がりの中でもさっきまでよりしっかりその姿を捉えることが出来る。紫のスレンダーラインのオフショルダードレス。繊細な刺繍とビジューは光を受けて上品に輝いていた。顔を赤くするアドラーをあきれたように見るレイモンドはそろそろ帰るぞとアドラーが掴んでいる手を離させてシャーロットをエスコートした。


「おーい。アドラー」


ルカはいまだ硬直したままのアドラーの肩をたたいた。


「あっ……ごめん」

「……」

「ルカ?」

「……何か言った?」

「いや……ルカが何か考えてるみたいだったから」

「変だと思わないか?」

「え?何が?」

「あの2人」


入学時点から特殊だということはわかっていたが、時折見せる自分たちと同じ1年生とは思えない頼もしさ。ライデンについての知識、先生たちに対する親しげな態度。


「よく考えてみれば俺たちシャルが魔法使ってるとこ見たことないだろ?」

「確かに……レイもあんまり使いたがらないよね」


時々授業を抜け出していることも、以前第0寮に泊まった時の夜遊びも単なるサボりや遊びには見えなかった。そもそも入学理由も本当かどうか……


「何か隠してる気がするんだよな……」

「言われてみれば……?」


とはいえ2人が話してくれない限り真相を知ることはできない。ルカはあの2人を問い詰めたところで答えを教えてくれるわけがないと知っていた。

気になる気持ちを抱えながら、再びライデンへと帰るべく出ていった2人を追いかけた。

ここまで読んでくださりありがとうございます!

作者の星奈です。

まず久々の更新となりました事お詫び申し上げます。GWだというのにバイトを入れ過ぎて全く執筆作業が進まず更新も忘れておりました(笑)

のろのろとしたペースですが、最後まで鋭意執筆させていただきますのでどうぞよろしくお願いします!

皆様のブクマ、評価がモチベーションとなります!まだしていないという方はぜひ!!

これからも『ライラ〜超名門魔法学校に主席入学したら治安最低すぎて正直来るとこ間違えた〜』をよろしくお願い致します。

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