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命の輪(サークル・オブ・ライフ)  作者: 此花 陽
エピローグ:重なり合う刻(とき)

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E1. 嵐のあとの静寂


 2026年の夜明けは、

 これまでとは全く異なる色をしていた。


 泰氏が張り巡らせた「管理の糸」――

 監視カメラ、位置情報、

 欲望を煽る広告の洪水――は、

 三人が解き放った銀色の波動に

 よって一度沈黙し、今や人々の

 心を癒やす穏やかな周波数へと変容していた。


 新宿の雑踏は、異様なほど静かだった。


 人々は誰に指示されるでもなく、

 スマホから目を離し、

 隣に立つ見知らぬ誰かと視線を交わし、

 微笑みを浮かべている。


 そこには、

 ニギハヤヒがかつて縄文の民と共有した

「支配なき共生」の感覚が、

 現代の技術を介して蘇っていた。



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