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命の輪(サークル・オブ・ライフ)  作者: 此花 陽
第七章:東征の果てに(神武天皇とナガスネヒコの宿命)

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7-4. 天皇という名の十字架


 イワレビコは、

 初代・神武天皇として即位することを決意する。

 

 だがそれは、

 泰氏が望んだ「栄光の王」としてではない。



「私は天皇すめらみこととなり、

 この国のすべての哀しみを背負おう。


 泰氏が塗り潰した過去、

 殺された神々、追放された民。


 そのすべての記憶を、我が血の中に封印し、

 いつか真実が語られるその日まで、

 この国を守り抜く『盾』となろう」



 神武天皇は、泰氏の支配を容認する振りをしながら、

 密かにニギハヤヒの血脈(物部氏など)を重用し、

 歴史の裏側に「真実の種」を隠した。


 彼は知っていた。


 いつか二千年後、

 この「守るための嘘」が限界を迎える時、

 再び三つの星が重なり合うことを。



 ナガスネヒコは、

 その神武の決断を見届け、

 静かに大地へと還った。


 彼の怒りは、東北の、

 そして地底の奥深くへと受け継がれ、

 歴史の「ノイズ」として永劫に生き続けることになる__。


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