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命の輪(サークル・オブ・ライフ)  作者: 此花 陽
第四章:太陽の策謀と月の失脚(支配の夜明け)

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4.-4 決断 ――東への潜伏


 磐船が機能を停止し、聖域が瓦解する中、

 ニギハヤヒは傷ついた体で立ち上がった。



「もはや、この地(大和)に私の居場所はない。

 だが、知恵の火を絶やすわけにはいかない」



 彼は、呆然と立ち尽くすツクヨミに、

 秘かに神宝の真髄を託した。



「ツクヨミ、君は闇の中にいろ。

 光の支配が届かぬ場所で。。。

 いつか真実を語り継ぐために__」



 そしてニギハヤヒは、

 残された民――自分を信じ、

 共生を望む者たちを率いて、

 地底の通路へと消えていった。


 彼は泰氏の監視を逃れるため、

 地下の脈動を伝い、

 未だ開拓の及ばぬ東の果てへと向かった。


 その地で彼は、

 かつての月の知恵をより純化させ、

 過酷な環境に耐えうる強靭な部族を育て上げる。


 それが後の世に「蝦夷えみし」と呼ばれる、


 この列島本来の魂を守り抜く人々となる。



「私たちは死なない。


 ただ、時が満ちるのを待つだけだ_」



 大和の空では、アマテラスが泰氏と共に

「太陽の絶対統治」を宣言していた。


 しかし、その太陽は、

 自らの師を追い出し、

 弟の心を壊して得た、

 冷たく偽りの光であった__。



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