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4-2. スサノオの慟哭 ――引き裂かれた忠誠
「スサノオ、愛する私の弟よ。
今こそ、あなたのその『嵐』を
私のために使いなさい。
ニギハヤヒが、
この国を闇に落とそうとしている。
彼の聖域を破壊し、その力を封印するのよ」
スサノオは、耳を疑った。
「姉上……何を仰います!
ニギハヤヒのじいさんは、
俺たちを育ててくれた。
この国に、命の巡りを
教えてくれた恩人じゃないか!」
しかし、アマテラスは
泰氏の術式を使い、
スサノオの意識に
「師が姉を殺そうとしている」という
偽のヴィジョンを直接流し込んだ。
「信じられないなら、この鏡を見なさい。
彼はあなたのことも
『失敗作の獣』だと言っているわ」
鏡の中のニギハヤヒの幻影が、
冷たく笑い、スサノオの純粋さを嘲笑う。
「……嘘だ……嘘だぁぁぁ!」
スサノオの内で、
制御不能なエネルギーが爆発した。
悲しみと怒りが、理性を焼き尽くす。
彼は天逆鉾を手に、ニギハヤヒの住まう
白庭山へと駆け出した。
その背中を見送りながら、
泰氏の長は暗闇の中でほくそ笑んだ。
「暴力は、常に知略の最も安価な道具だ」と__。




