敗者 2
「いつから気づいたァ?」
いつもの口調だ!
「グアムに来てから。皆との出会い方も、何もかも、偶然にしてはタイミングがよすぎた。それもそのはず、君が完璧にリードしてたんだから」
「エヘヘ……」
そして自分の顔が赤らむのが分かる。言った。
「決定的だったのが、つい数時間前のことさ。マリなら、真理の性格なら絶対、同じベッドは許さない」
「貴方を、愛してしまったのよ」「――」
「――ムーの機械音声もだ。言うまでもなく自分の声はマズい。かと言って他人の声音は自我が許さない。そのせめぎ合い、妥協の産物だったわけだ」
一拍置いた。
「君の負け。ということで納めてくれ」
「了解! てか、そもそも、私が勝手に起動させたんだもの。皆さん方には罪はないわ」
「そもそもと言えば、なんで“商店街の福引き”だったんだ?」
「そのほうがシン、貴方ならワクワクするでしょう? 演出よ演出」
「……」
片手で顔を覆う。ああ、やれやれだ。
「あ~~」
とぼけた声が挟まれた。ショーグンだった。
穏やかに笑いながら、
「そろそろ君たち、とくに真理君。君の正体について、明らかにして貰いたいものなんだがね……」
その余裕の態度に、瞬間的に察したのだった。
「ひょっとして、兄貴。わざと? 手の内を晒したのも、ゲームの始まりからこの展開、読んでたってこと?」
「ここに真理君だけ揃っていなかった。おかしいじゃないか。それに――」
ニヤッとした。
「知ってたか? お前の腰のライン、丸い尻の形。真理君そっくりなんだぜ」
耳まで熱くなる。この人には勝てる気がしない。そう思ったのだった。




