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勝利者 2
さあ――
エマとマリーが、侃々諤々な大論争をえんえんと繰り広げる!
「ゴールは地球中心! だからショーグンが勝利者で間違いない!」
「いいえゴールは大陸の端とちゃんと聞いたわ! シンの勝ちよ!」
二人とも激した言葉とうらはらに、血の気が引いた顔。そして、いっかな引かない。まるで何かを恐れているかのようで――事実、恐れていたのだろう。
僕はヤボと自覚しつつも、中に割って入った。
「出しゃばらないで!」二人に異口同音になじられたが、ここは強引に行く。
「君たちが長々と論戦を続けている訳はわかってる。そして、判定をいっかなムーに委ねようとしない訳もわかっている。負けた方が、死ぬ約束だからだ」
女子が全員、息を飲んだ。
なぜ、バラす――!?! それが今の皆の思いだろう。
「たしかに、ムーに判定させたら一瞬だもんな。だから、僕ら二人の延命のために、君たちは息を合わせて、争いを演じてくれたんだ。感謝する」
「だけど、ここは、僕に任せて欲しい。なんとかするから……」
二人の声が重なる。「シン!」
それを受けて、僕は胸を張る。「さて――」
「すべての決着を付けよう」




