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アメ車 2
ショーグンはクラッチを切り、シフトレバーを入れる。アクセルワーク。足先の操作で車体が滞りなく発進し、更にシフトアップ。スピードが増し、そして僕は舌を巻くことになる。
旧いマニュアル車で、オート車以上の滑らかさだった!
悔しいが夢中になってしまった!
「ひょう――ッ!?!」
流れる素敵な景色! 窓からの気持ちいい風!
ああ、僕がもし、かわいい女の子だったら?!!
ショーグンの兄貴に、心から入れあげていたんだろうな。密かに思った!
顔が赤くなる――!
「――で、マリは今どこに?」
なんとか頑張って厳つい顔を作る。
「西海岸のホテルで一泊するそうな。明日には戻るだろうから、我慢して待ってやれ」
「へい……」
僕の反応に、ショーグン、爆笑したのだった。「まるで舎弟でねぇが!」
「兄貴みたいに、もう少し、配慮できていたら、と反省してます」
「フフン? 煽てたって、何もでねぇぞ?」
「仕事って、なんすか? 生きるって、なんすか?」
「アハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
気持ちよさげに、また大笑いするのだった。




