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異世界でもプログラマは不足していた  作者: ベル
第二章 魔導コンロ
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Step24. インタビュー&アンケート

 お食事会の後は、楽しいインタビュータイムだ。


 インタビュアー(聞く人)は、バラルさん、イアさん、ルテガさん、マシューさん、ジン先輩、フリートさん、ポールさん、ヒーモス、自分の9人。


 子どもを除けば、36人なので、4ターンかかる計算だ。

 15分ずつサクサク行こう。


 待ち時間を利用してアンケートを取る。

 社員以外には、秘密保持契約書(N D A)にサインも貰っておく。


 今回のアンケートは、これだ。

 マーケターならもっと気の利いた内容に出来るかもしれないが、専門ではない自分にはこのあたりが限界。


●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

お客様満足度アンケートご協力のお願い


お客様について

 性別:□男性 □女性 □未回答

 年齢:□10代 □20代 □30代 □40代 □50代以上

 ご職業:□主婦 □会社員 □公務員 □自営業

     □学生 □アルバイト □その他(    )


Q1. 食べた料理を教えてください。

 □すき焼き □しゃぶしゃぶ □海鮮鍋 □キノコと野菜鍋


Q2. 魔導コンロについて満足度を教えてください。

 □満足 □やや満足 □どちらとも言えない □やや不満 □不満


Q3. Q2でご回答いただいた理由についてお聞かせください。



Q4. 購入の可能性がある魔導コンロを教えてください。

 ※複数回答可

 □①火力3段階、インターバル50ミリ秒

 □②火力3段階、インターバル100ミリ秒

 □③火力5段階、インターバル50ミリ秒

 □④火力5段階、インターバル100ミリ秒

 □⑤火力7段階、インターバル50ミリ秒

 □⑥火力7段階、インターバル100ミリ秒


Q5. Q4でご回答いただいた理由についてお聞かせください。



Q6. これ以上高いと買わないと思う価格を教えてください。

 _______ガルス


Q7.買ってもいいが少し高いと思う価格を教えてください。

 _______ガルス


Q8.安いので買おうと思う価格を教えてください。

 _______ガルス


Q9.これ以上安いと品質が不安に思う価格を教えてください。

 _______ガルス


Q10. その他、ご意見・ご要望がありましたら自由にお書きください。



●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●


 自分もインタビューに慣れていないが、出来る限り相手の話に耳を傾けるよう、メンバーには伝えてある。


 今回の目的は、仕様を決定するのに必要な情報集めだ。

 魔導コンロの使い道については、深堀する必要がある。

 予行演習もしたので、大丈夫だ。


 自分のお相手は……もふもふの犬人族だ。

 なでなでしたい。資料によると、20代男性だ。


「こんばんは、お掛けください。お食事はいかがでしたか?」

「あ、はい。ありがとうございます。食事はとても美味しかったです!」


 自分は椅子(いす)を斜向かいに移動させて座る。

 これが、初対面でも安心して話しやすい位置関係だ。

 横でもいいのだが、抵抗ある人もいるので、斜めが丁度よい。


「ありがとうございます。たしか、しゃぶしゃぶを食べておられましたよね」

「はい! そうです。あの牛肉は忘れられません。なんという種類ですか?」

「あれは、故郷(ふるさと)の和牛という種類です」


 確か和牛は4種類くらいあった気がする。黒毛和牛(くろげわぎゅう)以外聞いたことないけど。

 いい加減なことは言わないでおく。


「はじめて聞きました。また食べたいですね。……おっと雑談でしたね」


 簡単なアイスブレイクが出来てよかった。こちらこそありがとうございます!


「いえいえ、大丈夫ですよ。それではインタビューを始めさせていただきます。最終的にどのコンロを使われていました?」


「⑥火力7段階のコンロを使っていました。⑤との違いは、よく分からなかったので、どちらでも問題無かったです」


 しゃぶしゃぶで、インターバルは気にならなかったのか。

 貴重な情報なのでしっかりメモを取っておこう。


「⑥火力7段階のコンロを使っていただいていたんですね」

 相手の言葉を繰り返すの大事。心を開きやすくなる効果があるからね。


「理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

「鍋を沸騰させすぎないように調整が必要で、中火より下の段階が重宝(ちょうほう)しました」


「鍋を沸騰させすぎないように調整されていたんですね」

 相手の言葉を繰り返すの……略


「仮に5段階でも、中火以下が4段階でも良さそうですか?」


「そうですね、今日の料理だと、それで問題ないと思います。他の料理になると、ちょっと分かりません」


「ありがとうございます。ぶっちゃけて、この魔導コンロ欲しいですか?」

「そうですね、値段次第ですが、欲しいです! 友達と一緒にご飯するときに便利だと思いました」


「ご友人とは、どんな料理をしたいですか?」

「そうですね、鉄板を置いて、焼肉なんかいいのではないでしょうか」


「焼肉いいですね。 今回のコンロの中で適したものはありましたか? もしくは、もっとこういうものが欲しいとか、自由なご意見をお聞かせください」


「今回のコンロだと、やはり7段階のものが良いかなと思いました。5段階だと料理の幅が狭くなる印象です。しゃぶしゃぶで言えば、火力の調整が自動で出来ればありがたいです。割とカチャカチャ面倒でした」


「貴重なご意見ありがとうございます。持ち帰って検討させていただきます」


 火力の自動調整は確かに便利や……日本のカセットコンロにもその機能ほすい。


「他に何かございますか?」

「……いえ、特にはないです」


「ありがとうとうございました。インタビューはここまでになります。秘密保持契約書(N D A)にサインと、アンケートにご協力をお願いします」


「はい! こちらこそ、ありがとうございました」


 とまぁ、この要領でインタビューをこなしていった。




 * * * * * 




 ふーっ、やっと終わった。


「みなさん、ご協力ありがとうございました! 本日のパーティーは終わりです。お気をつけてお帰りください」


 退場ー退場ー!

 宴もたけなわだけど、帰った帰ったー。


 後片付けが終わった頃、ヒーモスが声をかけてきた。


「……疲れたな。だが意見を聞けて本当に良かった。ユーザーを見ずに、モノを作るというのは危険なことだと、つくづく実感したわい」


「それは良かったです。ですが、ユーザーの意見を聞くことが、必ずしも大切な訳ではないんです。製品に対する軸をしっかりと持って、意見を取り入れる・取り入れないを判断しないと、上手く行きません」


「ブワッハッハ、まさにその通りじゃ! そんな当たり前のことに、今まで気づけんかったとはな。サワタリ、ありがとう。胸のつかえが取れたわい」


 自分もまだまだ若輩者だ。そんなことを言われると照れる。


「インタビューを通じて新たな課題も見えましたし、仕様を決める基準も分かってきました。残りの期間はまだありますんで、良い製品を作り上げましょう!」


「おう! もちろんじゃ!」


 この後、みんなで飲みに行った。

 ヒーモスが熱く語ってくれて、とても盛り上がった。

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