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密室殺人に対する考察  作者: 守屋亭 混沌
第一部:一日目
9/35

悲愴と雨

スマホのアラームの音で目が覚める。

念の為18時45分に目覚ましをかけておいたのだ。


う~ん、良く寝た!

やはりベッドの寝心地は最高だった。


窓の外を見ると、相変わらずの激しい雨風だった。


スマホの電波はしっかり繋がっている。

ここに来る道の途中、圏外の場所があったから、かなり不安だったのだが、屋敷内では普通に繋がっていて、正直かなりホッとした。


さて、じゃあ、そろそろ行こうかな。


私は部屋を出る。


...えーっと確か、19時以降に扉を開け閉めすると、鍵が掛かるんだっけ?


まだ大丈夫な筈だけど、試しに開けてみた。


...うん、やっぱりまだ鍵は掛かってない。


確認出来て満足?した私は、食堂へと向かった。



食堂には既に、陽介さんが来ていた。

入り口を入って右側を見ると、象牙色の壁の様な仕切りが降りていて、先程まで繋がっていた多目的ホールは見えなくなっていた。


「...あ、ああ、華菜ちゃん......

やっほー......」


あっ......


「こ、こんばんは~...

あの~、優奈ちゃんは......?」


気をつかって、少し遠回しに聞いてみた。


「は、はは...優奈ちゃんだったら、途中から来た蒼夜君とチェスを始めてたよ......ウッ......」


あ~あ、涙目になっちゃったよ、この人......


余程酷い負け方をしたんだろうなー。


「げ、元気出して下さいよ......

それで陽介さんは二人の邪魔をしない様にこちらへ......?」


あっ、聞く必要もない事を聞いてしまったか...?


「いやいや!

僕はいっつも10分以上前には食卓に着く様にしてるんだ!

厨房から漂う匂いを嗅ぎながら、期待に胸を膨らませてるってわけ!」


さっきまでの涙は一瞬で乾き、物凄くワクワクした表情になってる。


はぁ~、心配して損したわ!


私達がそんな話をしてる内に、夕食の配膳が進み、少しずつ人も集まって来る。


「こんばんは。本日はお世話になります。月宮華菜です」


まだ神守さんへの挨拶が済んでいなかったので、近くに来た時に挨拶した。


「これはご丁寧に...

私は神守篤仁と申します。

何かご不便な事がありましたら、いつでもお申し付け下さい」


さっきの鋭い視線が嘘の様に、神守さんは、とても穏やかで素敵な笑みを浮かべていた。


「神守さんって、凄く素敵な方ですね」


隣に座っている陽介さんに小声で話す。


「あっ、もしかして華菜ちゃん年上好き...っていうのは冗談だから、そんな怖い目で睨まないでね...

うん、厳しい所もあるけど、凄く温かくて良い人だよ」


その時、私達からは離れた所に座っていた麗華の顔をちらっと見ながら


「麗華ちゃんにキツく当たられても、愚痴ひとつ溢さないからね。

叔父さんの愛娘だから、大事にしてるんだろうな」


と、小声で言った。


「へぇ~」


その結果があれか......と言っては、神守さんに悪いかな。



私達が夕食を食べ始めた頃になって、意気消沈した碓氷さんと、いつものテンションの優奈ちゃんが入って来た。


麗華は憮然とした表情を隠せない。


麗華が何かを言い出そうとした瞬間───


ゴォォォォ!!!!


と、今まで聞いた事も無いような大きな音が、突然外から響いてきた。


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