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第46話 不満

学院の鐘の音が鳴り響き、その日の授業の終わりを告げていた。

シュンとライドンはダラダラと廊下を歩いている。朝からタスクを目一杯こなした後の午後の授業はさすがに若い二人にも堪えるものがある。


「今日の内容は全然面白くなかったな

これでおれたちの実力を磨いてるつもりなのか?この国は」


ライドンにとってはこれまでの蓄積がある分学院の授業は少し物足りない。


「ずいぶん基本的なことを教えてくれてる感じがするよね

他のみんなも、一度聞いたことをやるんだなって言ってる人がいたような気が…」


そのとき。 


「あなたのせいよっ!」


突然後ろから大きな声がした。


振り返った二人の前には、少女が二人立ちはだかっていた。

一人は、桃色の癖髪をなびかせ、仁王立ちでこちらを正面から見据えている。

その隣、橙色のおかっぱ頭をした少女は、不機嫌そうに壁に背を預けていた。

二人とも、隠そうともしない敵意を込めて、こちらを鋭く睨みつけている。


どちらも拍の授業をさっきまで一緒に受けていた。


「君たちは…サビアラと、スジャータ」


サビアラは大きく威圧するように声を上げた。


「わかってないようだから教えてあげるけど、あなたてんで拍を使いこなせてないじゃない

そっちの銀髪の坊やは確かにすごいわよ、わたしよりずいぶん上手なのはわかるわ

でも」


挿絵(By みてみん)


「あなたは違うわ、基本が全くなーんにも出来ないじゃないの

それなのにジャン先生みたいな国内トップクラスの人が、わざわざわたしたちの授業を初心者講習に戻してまであなたに合わせて指導してあげてるのよ、おかしいと思わない?」


全く想定外だった、自分のせいでクラスの授業が遅らされていたという事実に驚愕するシュン。そもそも自信のあるタイプではない分、少なからずショックを受けた。

だが、となりに立つ相棒はそんなことで引け目を感じる男ではない。


「お前、サビアラだったか?生意気な口をきくな

お前自身どの程度できると言うんだ?

シュンの才能に嫉妬してるだけだろ、自分が先生に目をかけてもらってないからって」


こうなるとライドンは強い。むしろ慣れていると言っていい。


「ムキーッ!なんなのあなた!?このわたしに向かって…許せないわ

あのねぇ、少し拍ができるからって…

お父様に頼んだらあんたなんてすぐ国外追放だってできるのよ」


「ははは、やっぱり自信がないんじゃないか

父親を頼るとは…お前自身の実力じゃお手上げってことだろ?」


「ムカつくっ!もう

勝負よ、シュン、わたしとゲームしなさい」

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