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後宮侍女の妖退治  作者: てんまる
第二章 宦官・英泉編
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第九話 憂鴉の肉片

 ーー憂鴉を倒すべく、動き始めた私・紅蘭。しかし、想定していなかったことが。


 全くだ。私はあのイケメン・英泉と共に妖退治に行くと勝手に思っていたのだが、英泉はどうやら私とは共に行動を取ってはくれまいらしい。


 代わりに、彼は私に連れの妖術師を紹介してくれた。どうやら、そやつも英泉と同じく宦官であるらしい。


 紹介しよう。彼の名は海俊(かいしゅん)。英泉ほどではないが、そこそこにイケメンな奴ではあった。

 身体は屈強で、非常にワイルド。紺色の漢服を身に纏い、青色の短髪がサッパリしている。


「海俊…これからよろしくお願いする」


「こちらこそ、紅娘(こうにゃん)


 (むっ…!)


 何ということだ。こやつ、初対面ながら私のことを(にゃん)などと愛称をつけて呼びおる。少々調子の良い性格なのかもしれない。気をつけねば…


 と、私が勝手にその男のイメージを詮索(せんさく)しているうちに早速、私と海俊の元に英泉からの任務が届いた。


「英泉殿から報告を頂いております」


 そう言って、海俊はとある手紙を取り出した。その内容は、以下のようなものであった。


* * *


 ーー憂鴉を倒せ。させば、そなた望みを叶えよう。


 と、言いたいところだが、憂鴉を倒すにはとある方法を積まなければならない。


 憂鴉はかつて、この国を破滅の寸前にまで追い込んだ伝説の妖だ。だが、そやつは歴史上の優秀な妖術師たちによってバラバラの肉片と化し各地に散らばったのだ。


* * *


 ーーなんとっ!


「憂鴉は歴史上の妖術師たちによって、きちんと仕留められたと。そう(しる)してあるではないか!」


 私は英泉からの手紙を読み、そう捉えた。そして、驚いた。なんせ、話が違う。私は確かに頼まれたはずだ。

 そう。憂鴉を殺せと。しかし、英泉からの手紙には全く、憂鴉は既にバラバラの肉片になっていると記してある。これでは奴を倒す必要はないではないか。


 と、私が不思議に思っている。その時だった。


「否、この手紙には続きがありまっせ、紅娘」


 海俊が私にそう指図した。そして、彼は引き続き手紙を読み進めた。その内容は以下だ。


* * *


 憂鴉の肉片は各地に散らばったが、このままでは奴を倒したことにはならない。

 なぜなら、奴は肉片になってもなお、肉体を引き寄せ復活しようとする性質を持っているからだ。


 それでだ。奴を倒す方法はこうだ。奴が復活する前に、各地に散らばった奴の肉片を全て回収し、肉片ごと集めて成敗する。これが奴を倒すただ唯一の方法なのだ。


 ーー英泉より。





 


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