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第十七話 強者と孤独
翠翠という女官を自殺に追い込んだ謎の宦官。奴は蒼大蛇という妖と契約をしており、妖と一体化して自身の頭を蛇化させる能力を得ていた。
宦官はヘドロ攻撃により海俊を殺害し、残った私は秘めていた胸の中の妖の力により奴を逃がすことに成功する。が、海俊の仇を取ることには失敗し無念が残るのだった。
* * *
残された私は、事情を説明するため、再び英泉のいる妖討屋敷へと戻った。泣きじゃくりながら私が戻ったので、英泉はさぞ「何事だ」と思っただろう。
「海俊が…殺された…」
「…そうか」
私と違い、英泉は一滴足りとも涙をこぼさなかった。だが、それは彼が冷酷だからではない。強さだ。私には足りない強さを英泉は持っているのだ。
「泣かないのですね…英泉様…」
「強者に孤独は付き物だ。故に私は泣かぬ」
英泉は何かとカッコいい格言を述べた。その通りだった。妖術を極めると決めたあの日から、私自身も少しずつだが強くなってきていると感じる。が、故に今回のように孤独を感じざるを得ない瞬間が訪れるのだ。
ーー戦いは出会いの連続。故に別れも同時に存在する。
村の長が言っていた言葉を、私はふと思い出した。




