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私の詞を遮った、廊下側最後尾の席に座っていた男子が、不思議そうに瞬きをしながら私の顔をまじまじと見てきた!?
……どうやら、私の顔を見ている男子は桜花 咲夜を下の名前で呼ぶほどの仲のようね。……しかし、そんな仲の彼が“私を私のドッペルゲンガーな桜花 咲夜”と誤認してるということは、余程、『桜花 咲夜』は私と瓜二つなのね……。
「……おい、咲夜。もしかして、まだ熱でもあるのか? 保健室に行った方がいいんじゃね? 付き添うぜ。」
押し黙ったままの私のことを、”風邪の熱で頭がボッーとしている桜花 咲夜“と認識している男子は椅子から立ち上がり、心配顔で私へと近付いてきた。しかし、
「──貴方は何方ですの?」
彩が割って入り、彼のそれ以上の接近を阻止。男子はいきなり通せん坊をしてきた彩を見るや、胡乱げな眼差しをするが直ぐにナニかを納得した顔になり、
「なんだ、咲夜、彼女が出来たのか! それで、オレっちに早く紹介したくて無理して学校に来たんだな」
トンチンカンな事を口走った! そんな彼の発言にJ組の教室内は色めき立ち俄にザワつきだした。
思わず、私は目が点になり、彩は、
「聞きましたか? わたくし、朝芽さんの彼女ですって♡」
なぜか顔を赤らめ、腰をくねくねさせだした。
──…………はい?
状況がカオスへと傾いていく中、私は奥歯を噛み締め拳を握り締めて、本題を──、
「あの、私────」
「──? おいおい、咲夜、どうしたん? “わたし”なんで一人称を使って? お前、いつも言ってるだろ「オレは女装をしてるんじゃない! この恰好が、オレにピッタリ似合ってるから着てるんだ!」って。それとも、遂に女装趣味に目覚めたか?」
──切り出そうとしたところをまたしても、目の前の男子に詞を遮られてしまった。しかも、新たな事実が発覚! …………ま、まあ、ドッペルゲンガーの目撃情報のときから、“もしかして”とは頭の隅で考えてはいたけど、その“もしかして”だったとは……。




