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鏡合わせのテオミーム? いいえ、断じて違います!  作者: 白月 仄
一 ドッペルゲンガー、現る?!
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「────『()()咲夜(さくや)さん、ですわ。」


 ── ……………………。

「……へえー。」

 『()()』 咲夜ね。なる程。そういう訳か。

「あら? 朝芽さん、ドッペルゲンガーさんのお名前の“苗字が同じ”である事に、驚かれないのですわね」

「……いやいや、私は充分に驚いてるよ。ただ、──」

「“ただ”?」

「ほら、この前話したでしょ。“知らない相手から苗字を呼び捨てにされて声をかけられった”って。」

「……そういえば、そうでしたわね」

 ──そう。彩が齎してくれた情報で、その謎が解けた。即ち、私のドッペルゲンガーは容姿だけでなく、“苗字まで一緒という偶然”が、事態をよりややこしくしていたのだ。

 さてと、正体が分かればあとはこっちのもの。昼休みにでも突撃(あいさつ)でもかけるとしますか。


 ──キンコーンカーンコーン。

 四時限目の終了を告げるチャイムが響き、クラス委員の号令で科目担当の先生に礼。そして、

「さあ、朝芽さん。参りましょう!」

「ええ!」

 彩と共に私は教室から出ると風を切って廊下を歩き出す。目的地は当然、私のドッペルゲンガー──こと、『桜花 咲夜』が所属するクラスの教室だ。

 私たちのB組からはほぼ対極の位置にある校舎四階の西端にある教室──J組の扉の前に一分もかからずに到着。

 ──すーはー。

 一呼吸を入れて、いざ!

 ガラガラとJ組の教室の扉をスライドさせ、J組の中へ一歩踏み込み、

「──このクラスに『桜花』 咲────」


「──あれ? 咲夜? 確か、今日も「風邪で熱もまだ引かないから、休む」って言ってなかったか?」


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