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「……はぁ、はぁ、はぁ、み、水……」
「……ぬぁ? くっ、くそ、やられて、たまるか……」
さて、なんともまあ、一時間も経っていないのにもう水とか、軟弱すぎやしないだろうか? クーラーはガンガンに効いており、扇風機もギュンギュン回っている。なのに、だ。上村くんも咲夜も、一科目の数ページで躓いている。
勉強を教える立場の彩は、
「そうじゃありませんわ。こうです。こう!」
と、指導するも、何故か上村くんと咲夜は空回り。
ちなみに私はだが、
「なんか、咲夜に教わってるみたいで、無理!」
と、上村くんに言われ、
「……あっと、……えっと、……その、……ゴメン……」
と、しどろもどろに断られた。故に、私はベッドでうつ伏せ。但し、枕は横に退けて。言っときますが、くんかくんかなんてしませんよ。
てなワケで、私は一人ごろごろとベッドで寝っ転がり、時折、上村くんや咲夜が彩にガミガミ言われて泣きべそをかきながらも勉強する様を見ていた。
が、退屈で退屈で、ついつい居眠りしてしまったのだ。
んで、気付くと、
「…………何やってるの?」
のしかかる人影に私は一言つげる。すると、人影はサッと戻ってしまい、さてさて、いったい誰だったのだろうか? はてさて?
一番候補は彩。大穴は咲夜。だが、まあいい。そいうことも然もありなん。イタズラ書きだろうと思い、私は部屋内の姿見を見る。
「……あー、うん、こりは、全員か!」
鏡に映る自分の顔には髭やらグルグル巻きといった落書きがあり、一先ず、全員を、
「あいた!」
「のう!」
「あうち!」
一発ずつ、チョップしておく。私は顔を洗うために洗面所へ。まったく、彩までも何をしているのやら。
こうして、咲夜と上村くんの夏休みの宿題は、着々と進み五日後にはなんとか終えたのだった。




