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 ──はい、昼休み時間をオーバーして五時限目の中程まで続いた長ったらしいシーンはカットして簡潔になんの話だったかと説明すると、

「──……短期留学か……」

 咲夜が漏らした呟き通り、ズバリそのもの。

 ──放課後。学校の屋上に集合した私・彩・咲夜・上村くんは頭を突き合わせ、昼休みから五時限目の途中まで校長室で聞かされた話について話し合っていた。

「期末試験を免除って、言われてもなー……」

 上村くんのいまの発言からも判る通り、留学期間は期末試験から一学期の終業式の前日までの約二週間。そして、

「……海外でしたら、二返事で了承していたかもしれませんが……」

「……さすがに、『異世界』じゃ、ねー?」

 彩の発言からの私の口から出た留学先に、私を含めた全員が、「はぁー」と溜め息。

 もうちょっと詳しく話すと、校長室で応接セットの上座に座ってたのは魔法省を受け持つ大臣──国家のお偉いさんで、その大臣さん、曰く、

「我が国と異世界『アラカタ』の『トマヤ国』との国交樹立一五〇年を記念し、今年度より“短期間の交換留学”を行うことになりました──」

 なのだとか。それで、交換留学生の第一号に選ばれたのが、なぜか“咲夜”だったのだ。ぶっちゃけ、赤の他人から見たら咲夜の個性(キャラクター)は飛び道具どころか核兵器並み。海外どころか異世界への交換留学生として、はたして大丈夫なのか?

 全員が途方に暮れる中、私は留学先である異世界『アラカタ』について、授業で習ったことを思い返す。


 ──異世界『アラカタ』。

 公式記録に残る地球人類が“最初に使った魔法”、それは、“次元の壁に穴を開ける”というものだった。その魔法を使った人物の名前が『アラカタ』。そして、穴の開いた次元の壁をくぐり抜けて、“異世界”に辿り着いたのも先の『アラカタ』氏であり、異世界の呼び名が『アラカタ』になったのだと。

 異世界アラカタは、画に描いたような“中世西洋風のファンタジー世界”らしい。そして、我が国──日本は、次元の壁の先にあった隣り合った異世界アラカタでは無用もしくは現地民は未発見の“レアメタルの鉱脈を持つ鉱山”を見付けるや、そこを管理している『トマヤ国』に交渉を持ち掛けた。それが、“日本と異世界の国のトマヤ国”の国交の始まり。


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