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教室内の笑いが収まるのに、五分もかかった。教壇に立っていた恥をかいた先生は、他の先生たちから少し離れたところで精神的ダメージからションボリしており、代わりに教壇に立った先生は、
「はい、ここからは心的疲労で体調を崩された黒水先生に代わり、私──土皓が授業を進めます。
先生方、生徒達に『教材用の魔法行使デバイス』を配ってください。」
他の先生へ指示を出す。それにしても、“黒水先生?”だっけ、メンタル弱! そして、先生の一人を天然ボケでノックアウトした彩は、教室内の笑いが収まるまでの間、彼女の頭の上でクエスチョンマークがクルクル回っているのを私は幻視した。
さて、意識を授業に戻すと、先生たちによって教材の『魔法デバイス』が、一グループに付き一つ配られた。そして、教壇に立つ土皓先生が説明を始める。
「では、皆がお待ちかねの『魔法』の使い方を簡単にレクチャーします。
まず、魔法を使うには当然ながら『免許』と『魔工検定の資格』が両方とも必須です。次に皆のところに配った『魔法行使デバイス』。ここにあるのは教材用の『デバイス』なので、使える魔法も“『魔法検定 五級』の資格持ちで使える種類のほんの一握り”です。最後に魔法を使うためには、魔法の源になる『魔力』を空気中から集める必要があります。」
そこまで説明すると、土皓先生は、教壇に置かれていた『デバイス』を手に取り、同じく教壇に置かれていた“幾何学的紋様──通称、魔法陣が描かれた『札』”をもう片方の手に取り、私達生徒に見せる。
「『魔力』はこのような魔法陣や風水のように“物を特定の位置に配置する”などによって一カ所に集める事ができます。そして、後は精神を研ぎ澄まし、集中をしながら『デバイス』を魔法陣などで『魔力』が溜まった『力場』へと翳し──、『ライト』!」
土皓先生が『ライト』と唱えると、魔法陣が描かれた『札』が真っ黒になり崩れ落ちる。と、同時に『札』があった辺りに『光り』が出現した!
「これが『魔法』です。
さあ、今日は初めての実技実習ですので、監督役の先生の指示に従い、“『魔法』を扱うこと”を実際に体感しましょう!」
土皓先生の魔法の実演と、その後に続いた言葉に魔法工学の専用教室内は色めき沸き立った。




