俺も……
「……この俺様を侮辱する気か? 今この状況を見て分かってるのか?」
ギザナは、ルン先輩に近づき胸ぐらを掴む。
「えぇ、そんくらい分かるわ? だから何? あなたがギルマスに負けた事に変わりわないわ」
ルン先輩は、表情を変えず言う。
「てめぇ……舐めてやがるのか? 俺は、ここ、ライトセル唯一のA級冒険者ギザナ様だぞ! その俺に楯突くなんてなバカな女だ」
ギザナは、手を振り上げた。
「……そう言う態度だから、ギルマスは、あなたに知らしめたのよ……
上には上がいると」
ガン! ドサッ!
ルン先輩は、また右頬に一発もらい倒れた。
「……チッ!」
ギザナは、悔しそうな顔になる。
「もうやめてあげてください! お願いします!」
受付嬢ちゃんが、涙目で懇願する。
「うるせぇな、あいつが俺を侮辱したからだろうが……それに、お前も例外じゃないぞ……」
ギザナは、ルン先輩を立たせる。
「私は、大丈夫よ……」
ルン先輩は、痛々しい右頬のまま受付嬢ちゃんに微笑む。
「これからそう言っていられなくなるんだよ! オラ!」
ギザナは、ルン先輩の服を破り捨てた。
「へへ♪」
「……いい体してんじゃねーか♪」
「だなぁ……楽しみだ♪」
闘花群の男たちは、下品な顔でルン先輩の破けた服から覗く肢体を見ていた。
「……ゆるさない、絶対あなた達は」
ルン先輩は、ギザナ達を睨む。
「はっ! 何だ? 震えているのか? ん? これから何されるか分かってんだろ?」
ギザナは、笑う。
「……私だけにしなさい……他の子達に手は出さないで……」
ルン先輩は、凛とした表情のまま言う。
「それは、お前が決める事じゃない。
最初はお前からだ……こいつに恨みのある奴ら……復讐してやれ」
ギザナは、冷たくそう言った。
「やめて! ルン先輩!!」
「先輩!! やめて下さい!お願いします!!」
「そ、そんな……やだ……」
「こんなのってない……ありえない」
受付嬢達皆がルン先輩に群がっていく男達を見て、先輩を想うもの、絶望に嘆くもの、現実を受け入れられないもので分かれた。
「……はっ! これでアイツもあの余裕な態度は取れないだろ! なぁ! 戦闘の花嫁! 今、お前が守ってきたギルドの受付嬢が犯され、テメェが帰ってくる頃には、全て壊してやる♪ あぁ♪ いいなぁ! いい! すばらしいぜ!」
ギザナは笑う、復讐の相手の守る者を壊し崩し去る高揚に浸って歪んだ笑みでその光景を見ていた。
「…………」
(……私は……受付嬢として、後輩達を守らなきゃならない……でも……初めては、好きな人が良かった……私だって、怖いものは怖い……強がったけどやっぱり……こんなの嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!嫌〜!!
誰か、助けて……)
ルン先輩は、自分の胸を気持ち悪い男達に、弄られ……静かに涙を流した……
「待てーー!!」
ギルドに声が響く。
「……誰だ?」
ギザナは、声のする方を見る。
「……ケイゴさん!!」
受付嬢ちゃんは、嬉しそうに言う。
「……ケイゴだと?……さっきの奴か!」
ギザナは、その男を見る。
「……何をしている……お前らは……」
オレンジ色に光る、ヒカルンに照らされたケイゴは、ルン先輩を見ると、苦い顔になる。
「何って、見りゃー分かるだろ……」
(……コイツ……俺の攻撃を食らった、はずだが……それに、俺はこいつじゃなく隣にいたやつを狙ったが、何故かアイツを攻撃していた……気持ち悪りぃ……)
ギザナは、警戒をする。
「ケイゴさん……生きてたんですね」
受付嬢ちゃんは、小さく呟く。
とても嬉しそうに……
「…………」
(……誰……勇者様? ……全然違かった……でも、助けて! こんなのヤダ……こんな奴らに私は嫌よ! お願い私を助けて!)
「……はっはっはっはっ♪」
ケイゴは、いきなり大声で笑う。
「「「「「「………」」」」」」
(……何こいつ……)
冒険者と闘花群は、その男を見ておかしな奴と思った。
「……ケイゴさん……」
(……どうしたんだろう、助けに来てくださったんですよね?)
受付嬢ちゃんは、ケイゴに期待の眼差しを送る。
「お前らは! ダメダメだな! はっはっはっは!」
その男は、更に笑う。
「……なんなんだよアイツは……俺にやられて狂ったのか?」
ギザナは、なかなか踏み込めずにいた。
「……俺は……やりたかったんだよ……こう言う事を……ずっとな……
……俺もセックスさせろ!」
ケイゴは、気持ち悪い笑顔で自分に親指を指し高らかに宣言した。
「「「「「「………」」」」」」
ギルドは、静寂に包まれた。
「……あなたもそうなのね……」
ルン先輩は、小さく呟き……心を捨てた。
「……え……」
(……ケイゴさん……そんな事……)
受付嬢ちゃんは、ケイゴを見る目が……変わった……
あれ……ケイゴが暴走した……




