ギルド実力者……
「…………」
ケイゴは、目を覚ますが……
「ッ?! うああああーー!!腹がーー!!」
ケイゴは、目を覚ました瞬間から腹に激痛が走る。
「…ゴヴァッ!……ヴァッ!……」
ケイゴは、尋常じゃない量の血を口から吐き出す
「ぁ……ぐゔぅぅぅ……」
ケイゴは、右袖を噛みちぎる勢いで噛みつきその痛みを耐えようとした。
……イタイタイタイタイタイ……
しかし、その痛みは、ケイゴにとって耐えられるものではない程で、意識は徐々に薄れていっていた。
「……ぐぁぁぁーー!!」
ケイゴは、痛みに耐えきれずその場で暴れる。
「……あがぁぁぁーーー! ウブァ!! うぇ〜〜!!」
口から血と胃から込み上げる食べたものが吐き出される。
「……………カブァ……はぁ……はぁ……」
ケイゴは、徐々に弱っていっていた……吐き出す力もなく口から血を垂れ流し、息をするのも精一杯の様だ。
「…………」
焦点の定まらない目で横倒しのケイゴは、痛みで暴れたいのに、その事さえ出来ずただ目を開けていた。
「…………」
……俺……死にそう……マジで……もう……
……こんなはずじゃなかった……こんなはずじゃ……
……何も出来ないまま……せっかく……また生きたいと思えたのに……
……永光傍仁……光の様に真っ直ぐ、困難も2人で共に溶かし進む、いつまでも同じ速度で傍に歩む……そんな仲にって……約束したのに……
……また……破ってしまうんだね……俺は……今度は、永遠に……
「……………」
……もう……助かりそうも無い……でも……立ち向かってみたかったな……この絶望に……皆んなを救うなんて俺に出来るわけない……だけど……諦めたら……後悔しちゃうから……だよね? 光の人……
「……ヒ♪」
ケイゴは、ほとんど動かない頬をあげ笑う……
……最後は……誰かに……娶ってもらいたかったんだよ……俺は……だから笑うのさ……俺の人生は楽しい日々だったって……嘘をね……
……だって……お……れ……
ケイゴは、目を閉じて……そのまま動かなくなった。
ポンッ!
ケイゴの頭のから白いフワフワが飛び出す。
ピカァ〜〜
その白いフワフワは、オレンジ色に光、ケイゴを照らす。
「…………」
………まぶしぃ……でも、暖かい……
コトン
すると、ケイゴの頭の近くで優しく何か物が置かれた音がした。
「…………」
ケイゴは、痛みが引いていくのを感じていた。
ツン
ケイゴの口元に何かが触れ、それはケイゴの口の中に強引に入ってくると何かを流し込まれる。
「…………」
……な、何が……この感覚……いつか味わった様な……
「…………飲みなさい……そして……私を使いなさい……」
ゴクゴク……
ケイゴの意識はここで途切れた。
「よーし! 中央に集まったな!」
ギザナは、棍を肩でトントンしながら受付に座り片足を乗っけ、ニヤけていた。
ここは、ギルド……闘花撲棍群と名乗る男達に占拠され、冒険者達をギルドの中央に集め何やら、復讐をしようと襲撃しに来たらしい。
「……ボス、受付嬢は5人で、後は誰もいません」
闘花撲棍群の1人が、ギザナに言う。
「そうか、なら復讐を始めよう……」
ギザナは、立ち上がる。
「……さぁさぁ……受付嬢諸君……
君達は……罪だ……」
ギザナは、睨みつけ言う。
「……私達が何をしたって言うの! こんな事やめないとギルマ「それだよ! それそれそれそれーー!! 君だ、ここのほとんどの同志は……君を憎んでいるだよ」……」
ルン先輩が、ギザナを睨みつけてそう口にするが、それより大きな声で言うギザナ。
受付嬢5人は、自分の担当する受付に立たされて、後ろに1人ずつ男が、各々の武器で脅すかの様に目に入る位置に持っていた。
「アンタはな……調子に乗りすぎたんだよ、今さっきのように、あのクソ女……戦闘の花嫁がいるからと……
お前の後ろのやつ覚えているか?」
「…………そう言うことね……」
ルン先輩は、ゆっくりと後ろを見ると、ルン先輩を親の仇の様に睨む……いつかに見た、後輩が担当した、ソウネ選別にケチをつけたおっさんだった。
「……お前のせいで俺は! 戦闘の花嫁に、植えつけられた恐怖で、女が怖くて仕方ない! お前のせいだ! 全ては、お前のせいだー!!」
ガッ!
「うっ!」
闘花群のおっさんは、ルン先輩を殴る。
「ルン先輩!!」
受付嬢ちゃんが、名を呼ぶ。
「……分かったか……ここにいる同志はな、このフムロマスタに恨みがある奴らだ……
この俺もな!」
ガンッ! バキッ!
ギザナは、棍を地面に突き刺さした。
「……そこのギャル! アンタもだ、てめぇは……知っているぞ、太った男が嫌だからと、受付する時に毎回休憩と言い、受付しないとな! そうだろ……デメリ……」
ギザナは、ノエちゃんを見て、そして後ろに立つメデブ……デメリを見た。
「そ、そうなですよ、こ、この女は、ポ、ポクに何度もしてきたですよ!」
デメリは、怒りを表すかの様に両肩を上にあげ下げして言う。
「…………」
ブレイクがやられ、ずっとパニックになっていたノエちゃんは、少し落ち着いて来た様で、ギザナの言葉を聞き、頭を下げた。
「……そして……(乳でかっ!) そこのお前! お前は……誰だ? こいつに恨みある同志は……」
ギザナは、受付嬢ちゃんを見て一瞬目が下に下がるがすぐに戻し、仲間に聞く。
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
(……無いな……)
闘花群の1人も声を発することなく、しかも、冒険者達1人もそう想う人はいなかった。
「……まぁいい……他にもいるがそれはいいだろう……俺はこのギルドを壊しに来た、例外はない……俺様が復讐したいのは……」
ギザナは、そう言い溜めた。
「「「「「「「「………」」」」」」」」
(……戦闘の花嫁、ボス言いたいだけだったんだな……酔うとずっとぐちぐち言うしな……)
闘花群は、皆ボスがまた始まったと言うかの様にやれやれ感が出ていた。
「……戦闘の花もめだ! …………」
ギザナは、キメ顔で言う。
「「「「「「………」」」」」」
(……噛んだ……)
ギルドにいる皆んなが、思った。
「……ゔん! 俺は……あの女に、屈辱を受けた……俺の棍性をズタズタにした! 許せない!」
ギザナは、拳を握り血管を浮かせるぐらいに怒った顔で言う。
「「「「「「………」」」」」」
(……誤魔化した! 流石ボスだ)
闘花群は、笑いをこらえるのに必死だった。
「……あいつが俺に何をしたと思う! アイツは、俺と同じ棍棒で戦い、俺の技を全て防いでから俺の十八番の棍弐置牙で! 倒しやがった!!」
ギザナは、血管切れんじゃね? と思うくらい顔を赤くして言う。
「……許せねー……ぜってぇ許せねー!! あの女のギルドをぶっ壊し、復讐してやると俺は誓った、この闘花撲棍群を作りいつかアイツを懲らしめてやるとな!」
ギザナは、棍を地面から抜くと肩に担ぐ。
「だから今回、あの女が居ないと聞き歓喜した! 連必撃のミロノが魔王に殺されたおかげで俺はこうして復讐出来る……MTL級も大した事無いなぁ! はっ!」
ギザナは、冒険者達を見ながら、口を大きく開け、嬉しそうに言い笑う。
「……負け犬が……」
凛とした声が、ギルドに響く。
「……あぁ?!」
ギザナは、後ろを振り返りそう言った人物を睨みつけた。
「……聞こえなかったの? もう一度言うわ……
ギルマスに勝てず、本人が居ないギルドを占拠して有頂天になる……
負け犬の元A級、突っ棍のギ雑魚……ごめんなさい間違えたわ♪……ギザナ」
そう言うのは、B級冒険者2人を一瞬で倒すほどの実力者と知っていながらも、ギルドの受付嬢を統一する身内に優しく、他人に厳し目に当たってしまう彼氏募集中、週3日合コンを組む実力者……
「……アンタ殺すわよ?」
睨まれた……す、すいません……
口から少し血を垂らした、右頬の赤い……ルン先輩だった。




