復活と再戦
夕です!!
カナタも復活したしっ。
「よし、待っててもつまんない。こっちから行こう」
「ああ」
「今度こそ……ぶっ殺してやる!!」
「おい、あんまり怒んなよ。また指輪壊して熱出しても知らねーぞ」
ははっと笑いながら部屋を出る。
「ちゃんと生きて帰ってくるんだよー………?」
後ろから親父に声をかけられて振り返る。
「「当たり前」」
バタンとドアが閉まった。
――――と、ゴゴゴゴ……と黒いオーラが迫ってきた。
「カナタぁぁぁっ、何してんのよ!!」
リル……ではない、レナだ。
「ぅげっ……」
と、もう1人。
「あなた、まだ入院中なんですけど!?勝手に出て行かないでください!!」
そう、看護師さんだ。
「あははははは………」
もちろんあの方もね。
「はい、帰りましょうねぇぇ。カナタくぅぅぅん!!」
他の2人よりも遥かにドス黒いリル。
「一応病人なのよ!!」
「そうですよ。リュカ君、カナタ君をこっちに渡しなさい」
「だってさ、カナタ」
苦笑いしながら、後ずさるカナタを捕まえる。
怖いな、この3人………。
ま、カナタが大切なんだろうな。
「ほら、行きなよ」
「い、いや……俺はセダを………」
看護師さんがずんずん歩いてきて、カナタを捕獲する。
なんだか、目がうるうるしてる。
「お?」
「あなたを連れて帰らないと看護師長に起こられるんですよーーーー!!」
……………。やっぱ、さっきのなし!!
この人は、自分が大切っ。
「そ、それなら……仕方ないか………?」
今にも泣き出しそうな看護師さん。
結局カナタはレナ、リル、看護師さんに囲まれて行ってしまった。
「リュカー、後よろしくな!!」
「静かにしなさいよっ」
「まだ安静にしてないと………」
「何かあったら私が怒られてしまいます」
「ふわーい……はぁ………」
カナタを見送ってから、僕ははっと目的を思い出した。
セダ………!!
1人になったけど、カナタの分も殺ってやる!!
『えらく、やる気だな』
「大変な目に遭わされたからな」
『次は私も力を貸す。……あ、お代はプリンでいいぞ』
よし、決めた。今日から“プリンのミオ”と呼ぼう。
「……行くか」
ぼくは《転移》でセダのもとへとんだ。
次は秋雨さん!




