劇と練習
秋雨です!
『お姫様vs王子様』は恋愛あり戦闘ありの物語らしい。
しかも、現実味がほしい!とか言ったやつがいて、台本なしになったし。
で、今は劇の練習。
ぶっつけ本番っていっても、大まかなストーリーは決まってるから。
「“姫、今日こそ決着をつけてやるっ!”」
「“ふんっ、それはこっちのセリフよ!”」
お、女のセリフって言いづれー。
「“覚悟しなさい!”」
【純白】を出してかまえる。
「“うらあっ!”」
カナタにとびかかる。
「“あまい!”」
カナタはそれをよけてぼくの後ろにまわる。
「“チッ”」
「ちょっとストップしてください!」
次の行動にうつろうとしていた時に、リルにとめられる。
「リュカ君、仮にもお姫様なんですから舌打ちはしないでください」
「でも、戦闘好きのお姫様なんだからそのくらいするでしょ」
「し・な・い・で・くださいね」
「はい……」
反論したらリルに黒い笑みを向けられた。
「では、その次のシーンにいきますよ」
次のシーンは結婚式か…。
ああ、帰れるなら帰りたい。
「では始めてください」
「“なんでお前なんかと結婚なんて…”」
「“こっちだってイヤよ”」
「“何をにらみあっているのだ”」
にらみあっていることろに王様役のガネル登場。
「“今日はめでたい日なのだからにらみ合うのはよさないか”」
「「“うるさい、だまれ”」」
あ、つい本音が。
「“何ということを言うのだ。わしは王様だぞ”」
今日のガネルはめげなかった。
「“だから何だよ”」
「“いくら王様でも、殺しちゃいますよ?”」
【純白】をガネルの首にあてる。
「“ひぃっ!ご、ごめんなさいっ!!”」
ガネルは逃げ出していった。
「はい、OKです。リュカ君、よかったですよ」
「おー」
「ガネル君、こっちに来てください」
「リュカがこわい、リュカがこわい、リュカがこわい、リュカがこわい」
「へえ。ぼくがこわいの」
ぶつぶつ言っているガネルがウザくなってぼくはキレた。
「何なら、もっと恐怖を味わわせてやろうか?えぇ?」
「い、いやあああぁぁぁぁぁ…」
ガネルは死んでしまった。
「リュカ、ナイス!」
カナタが親指をたてていた。
「おうよ!」
ぼくは親指をたててそれにこたえた。
劇はまだまだ続いていく。
次は緋絽さん!




