心配故に
出会った先生に心配され、早退と言う形で家に帰った。部屋の隅っこで体育座りをしながら考えていた。イリミネイトと戦って新しい力を使うと、記憶が無くなってしまう。そしたら、かすみちゃんの事もあんずちゃんの事もアロエの事も忘れてしまう。それは嫌だ。でも、辛い顔をしているかすみちゃんは見たく無い。これまでかすみちゃんにどれだけ救われて、どれだけ助けて貰ったのか。
「記憶程度なら安いものだね」
私は顔を上げた。さっきの不安はもう無い。だって、自分の記憶が無くなっても、3人が私の事を覚えてくれていたらそれでいい。もし私が思い出を忘れていても、3人にはあるって事が分かるだけで『イリミネイト』との戦いは頑張れる。
「じゃあ、さっさと倒しに行きますか」
そして、真っ白な世界に連れて行かれた。
「さっきぶりだね、3人共。準備は出来たかな?」
「ちょっとユーカリ!あの話をアロエに話したの!?」
アロエはあの場所にいなかった筈だ。だから、記憶が無くなる話を聞いてないと思ってユーカリに向かって叫んだ。
「しおんさん。大丈夫。ちゃんと聞いたから」
「そっか。じゃあ、聞いたならあの力の危険さは分かるね。アロエはあの力使わなくて大丈夫。私が何とかするから」
私はアロエの頭を撫でながら言った。
「そうそう、私としおんが戦うからアロエは何もしなくていいから」
あんずが任せなさいと言う感じを出して言った。けど、私はこれ以上2人に記憶を無くして欲しく無い。私が頑張れば、2人の中で思い出が残る。
「それはダメ」
だから私は1人でこの戦う事を決めた。こんな事2人に任せられない。
「ダメって何?ねぇ、しおん!」
あんずが私に向かって叫んだ。目には涙が浮かんでいた。しかし、ここであんずに記憶を無くさせる訳にはいかない。
「ダメなものはダメなんだよ!分かってるの!?戦ったら必ずあの力を使わないといけない!そしたら記憶を無くすんだよ!そんなの誰だって嫌じゃん!だから私が2人の分も頑張って戦う!」
「誰だって嫌なんでしょ!?そんなのしおんだって嫌でしょ!?だったら何で1人で背負いこもうとするの!?」
あんずも叫んだ。出会ってここまで叫んだあんずを見た事なかった。それだけ私が言った事に対して怒ってくれている事が分かる。アロエは縮こまって声をかけようにもかけられないでいた。
「そんなの、2人の為に決まってるじゃん!3人共記憶が無くなって、楽しかった思い出が無くなるのが嫌なの!私はいいから、2人の中にさえあればそれで……」
「そんなの、しおんだけが背追い込む理由にならないよ!」
「なるよ!なってるんだよ!もう、こんな事したくなかったけど……」
私はビー玉を持って変身した。
「『イリミネイト』が来る前に寝てて貰うね」
最後の方で仲間割れと言うことで、私個人的に好きな展開になりました。
仲間を思って、仲間同士で叫びあって言い合うっていい展開ですよね。私だけですかね?
次回もよろしくお願いします!




