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そのスキル危険につき〜第一騎士団公安部始動〜  作者: 風雅みずいろ


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5)急遽始まるバディとのタッグ

オプシディアン王国は5つの領地から構成されていた。

いちばん広い土地は皇帝直轄のオプシディアンだが、2番目がここベルクソエル領、そして湾を隔てたセレスタイト領だ。


セレスタイトの領主には娘がおらず、近々マノンがオプシディアンの第一皇子に嫁ぐのではないかというのが最近の巷の噂だ。


「私はまだお嫁にはいかないわよ。みんな適当な噂するわよね」

「第一皇子ってどんなやつなんだ?」

「オプシディアンのパーティーでちょっと見かけたくらいで覚えてないわ」

「まあ、国の行く末がかかっているから気をつけないとな」


一人娘のマノンを愛してやまない領主のイケおじアンリは心もイケオジで、マノンを政略結婚の為に使おうとはしていなかった。

しかし領地民の噂には敏感で我々公安部に危険な動きには気をつけるようお達しが届いている。

そんな矢先、マノンに容姿が似たまだ14歳の従姉妹(いとこ)シェリルの馬車が襲われる事件が起きた。

幸いにも護衛が少し傷を負っただけで済んだが、襲撃者が逃走したということで俺たちに緊張が走った。


「マノンいくぞ」

「はい」

二人は馬車を走らせた。

現場につくとシェリルは馬車の中で震えていた。

「シェリル大丈夫?心配したよ」

シェリルはマノンに抱きついて泣き始めた。

シェリルに俺の紹介もすると少し落ち着いてきた。


「シェリルちゃん肩を触っていいかい?怖かった記憶はまだ鮮明だと思う」

シェリルが頷くと同時に肩を抱くと、恐怖の記憶は鮮明に流れ込んできたので、速攻マテリアルライズに流し込んで「記憶の鍵をあけろ」と叫んだ。


黒ずくめの男2人が急に現れ、馬車を強引に止めて扉を開けてきた。

「いたぞ、騒ぐんじゃない」と叫んだがこちらの従者に麻痺魔法のスキラーがいたため、動作を封じられた。スキラーというのはスキル能力が非常に高い能力者だ。


「やばい、一旦ひくぞ」

やつらは逃げだした。

麻痺魔法をかけられても逃げていくとはかなり強者(つわもの)だろう。


「おーい、誰かここに規制線を張ってくれ」

「規制線ってなんですか?」

「あー、調査終わるまでここに人が入らないように、なにか線を。それと足跡をなにか固まるような素材でとってくれ。他にも落としていったものとか全部集めるんだ」


知輝は物証を探す指示を出すと、なにか記憶の断片がみつからないか見回すうちに馬に気づいた。

「もしや」

馬に触れるとわずかだが記憶の断片が拾えた。

予備のマテリアルライズに流し込んで投影すると男たちはなにかのスキルであろう瞬足で森に入っていった。

「マノン森だ。追うぞ」


小一時間森を走ったところで、人の気配を感じた。

「マノン静かに」

俺たちは少し離れたしげみからやつらの動向を伺った。


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