すれ違いセラミックス3
すれちがいセラミックス3
『大人になるってすげーな。』
(祐人)
花火大会の日に、
隼人のことを好きだと自覚…というか、
自覚はしてたけど、
ちゃんと認めてから、
隼人がより可愛くみえて
愛しくてたまらない。
けど、言ったらおわる。
隼人にここ追い出されたら生きていけない。
金銭的にとかじゃなく、普通に心がしぬ。
隼人と一緒にいたい。
隼人と一緒にいたいから、好きだとは言えない。
けど
可愛くてたまらなくて、いつか溢れ出てしまいそう。
って思いながらも、2ヶ月以上過ごしてんだから俺偉い。
気づけば薄手の長袖で過ごす季節。
「うめー。祐人の作るチキンステーキ皮パリッパリでまじ美味い。」
今日も俺の隼人は俺の料理を褒めてくれる。
美味しいって言いながらたべてくれる。
「インスタントじゃない味噌汁たまんねぇ」
隼人がインスタントじゃない味噌汁のみたいっていったときに色々調べたからな。
大根や人参は切って冷凍しとくと味噌汁がすぐできるって。
大根、人参、えのきを1回分の味噌汁分まとめて冷凍してある。
「あ、わるい隼人、明日なんか18時からの人が遅れるらしくて、19時まで仕事なんだわ。メシ遅くなってもいい?なんか買ってきて先に食っててもいいけど」
「無理に作らなくていいよ。米だけ炊いてなんか惣菜買っとくわ。」
。。。。。。。
(隼人)
昼休憩のときに考えてた。
たまには作ってやろーじゃんって。
祐人が言うには料理はわりと簡単らしい。
というか簡単なものだけやっとけばいいって。
祐人が冷凍してくれてある野菜使って味噌汁作って、
形作ってあるハンバーグ買ってきてそれを焼こう。
それくらいできるだろ。
と
思ってた俺は甘かった。
野菜ってどのタイミングで鍋に入れるんだ?冷たい時?沸騰してから?
祐人が味噌汁に入れてる顆粒だしってどれだ、これは…鶏ガラか?こっちか?
いやこれコンソメってかいてあるわ。
これか…
あーやべ鍋が沸騰してる!湧いてる!
どんだけ煮たら野菜って火通ってんの?
つかハンバーグって何火で焼くん?弱火?
強火だとこげるよな?
あ、ハンバーグのパックに書いてあるな。
片面を焼き色が着くまで焼く。
ひっくり返して蓋をしてひが通るまで焼く。
わかるか!!!そんな書き方でわかるか!!
料理初心者なめんなよ…
とりあえず焼き色が着くまで焼きゃいーんだな、
え、弱火だと全然焼き色つかねー
どんだけ待つのこれ。
火強くしよ…
「ただいまー……ん何この匂い」
俺は、片面真っ黒に焦げたハンバーグと、味噌入れたあとも沸騰させてしまって吹きこぼれて、量が少なくなった味噌汁を食卓に並べて
正座して祐人の帰りを待っていた
「え?!これまさか隼人が作ってくれたん!?やべー嬉しい!」
「いや……わるい……こんなんなった」
「いいじゃんいいじゃん!すげーじゃん!」
この状態の料理を見ても、祐人はほめてくれた。
嬉しそうに片面黒焦げのハンバーグの真ん中を切って
「ほら!ちゃんと中まで火通ってるじゃん!すげーすげー!」
あんなにふきこぼれたのに、何故かまだ人参が少し固めだった味噌汁も
「味ちょーどいいじゃん!味噌の量よくわかったな!」
それ、味噌の量全然分からなくてめちゃくちゃ勘でやった。
「んー、んめーよ、ありがとな隼人」
普段ほぼ毎日料理を作ってくれてるのは祐人のくせに、
今日1回こんな粗末な飯を作っただけで、すげー褒めてくれて、ありがとうと言ってくれる。
不覚にもときめきそうだった。
。。。。。。
(祐人)
隼人が作ってくれた料理うまかったなー。
てか作ってくれたことがまじで嬉しかった。
隼人の手料理食べたとか幸せだわ。
すげー嫌がられたけど写真も撮ったもんね。
「へへっ」
ドライヤーとかすませて、思い出し笑いしてたら、風呂から出てきた隼人に
「きも、何笑ってんの」
と眉間に皺を寄せて言われた
「いやー、隼人の飯うまかったなーって」
「……そんな…褒めるような料理じゃなかったろ」
何度もうまいうまいと、言ったせいか、隼人は少し呆れたように少し照れたように視線を逸らした。
可愛い。
麦茶をもってきて、場所がずれていたクッションを足で手繰り寄せて座った隼人。
「 隼人って意外とズボラよな。扇風機とか足でスイッチ押すし、てか今もだけど、割と足使うし、
洗濯物もバサーって豪快だろ?たまに靴下一個洗濯機の横に落ちてたりするしな。
家に人泊めねーのも、めんどくせーからって言ってたし。」
「全然ズボラだわ。超面倒くさがり。面倒事嫌い。仕事でもなんかちょっとイレギュラーなトラブル起きるとすげー嫌。勘弁してよってなる。」
「ふーーん…なのに面倒事でしかない俺を助けてくれたのなー、謎。」
「べつにそんな面倒事とか思ってねーもん。ほぼ毎日飯作ってもらってるし。お前の飯うめーよ」
うめーよ、と言ってニカッと笑った隼人に俺の心臓はダメージを食らわされた。
好きが溢れそうになる。
いやいや、飯つくるってなったのは一緒に住み始めたあとなんだよ。
ここに住めばって言った段階では隼人にはデメリットしかなかったわけよ。
そこに気付いてなんだよな。
「なんかさ、俺が最初に祐人に手を差し伸べたはずなのにさ、今は祐人のが飯作ったりして俺の役に立ってくれてて、俺必要だったか?って心配になるわ」
冗談っぽく笑ってるけど、少し切なそうな顔をしてた。
きっと、冗談ではなく思ってるんだろう。
「隼人がいたからこの俺が居るんだって。今隼人いなくなったら俺しぬって。まじで隼人はオレに必要だから……よっこいしょ」
「おい……なにしてんだ」
隼人の方に移動して、
座っている隼人を後ろから抱きしめるよう、俺の膝に座らせるようにして座り直した。
後ろから頭をグリグリと隼人の肩におしつける。
「んー…昔もさー、教室で椅子座ってる時さ、隼人の膝の上に俺が座ってたり、俺の膝の上に隼人が座ったりしてたよなー」
「あー……たしかにしてたなー」
あの時の俺がもっと大人だったらな。
すぐに隼人から離れるんじゃなくて、
もう少し自分の気持ちも隼人の気持ちも、よく考えておけばよかった。
そうしたら、もっと長い時間を一緒に過ごせてたのかもな。
って思うけど
過去の積み重ねで今があるからなー
俺が地獄にいたのも、隼人と再会したのも、今一緒に住んで、こうやって隼人への気持ちに気付く為に必要な過去だったんだよなー
神様とはなかなか残酷だな
「そろそろ寒くなってくるし、ハグの回数を増やそう」
「何言ってんだお前」
。。。。。。
(隼人)
12月に入った。
あっという間だ。
祐人と同居を始めた時は、7月の終わり、真夏だった。
「キムチ鍋うめー」
気付けば鍋を食ってる。
一人暮らしはじめてから何年経った?
鍋食べるなんて実家暮らししてた時以来だ
今日は日曜日、祐人が夜勤から帰ってきてリビングで仮眠してるのを、起こさないようにちょっと掃除とかして、9時頃に起こして、朝飯食って、
それから買い物に行った。
昼飯はチャーハン、俺が作った。
祐人が夜飯作ってるのをなるべくよく観察して、
土日の昼飯とかは、祐人に教わりながら、俺がたまに作るようになった。
たまにだ、たまに。
家には一人暮らししてるとき手に取ったこともなかった、料理酒やみりんがある。
俺はそういうの使う料理はしないけど、
祐人の料理スキルがどんどんあがってる気がする。
「なんか市販の鍋つゆいろいろ種類あったじゃん、いろいろかって毎週日曜日は鍋の日にしねー?」
「全然ありだな」
「鍋なら野菜刻むだけだしなー」
よく考えたら、祐人はいつまでここにいるんだろう。
俺はいつまでいてくれたってかまわないけど、
どっか正社員なったら出てくんかな。
だとしたら、毎週日曜日の鍋、は、あと何回一緒に食べられるんだろうか。
「いてっ」
洗い物をしている祐人の声に、反射的に立ち上がる。
「どした?なんか皿割れた?」
「ちげー、指先が乾燥でひび割れてきてさ、パキってなるといてってなるんだよ」
「いつも洗い物までしてくれてるからな…わりーな」
「好きでやってんだから気にすんな」
12月、クリスマスかー…
。。。。。。
(祐人)
「ケーキのご予約ですね、承ります」
クリスマスまで2週間切ってんなー
コンビニでもケーキとかチキン予約してく人結構いるんだな
今年のクリスマスは土日か、
クリスマスデートとかしてーなー
いやでもどこも人多いか…
家でケーキとチキン?
「お先に失礼しまーす、お疲れ様でしたー」
「あっ、武之内さん」
「はい?」
基本的に俺と交代で18時から入ってる大学生のバイトの女の子に呼び止められた。
たまに昼から入ってる時に一緒に仕事することもある。
「あのっ…く、…クリスマスとかって、なにか予定…」
え?
まじで?
なんで俺…?
顔赤いし、これ完全にあれだよな…?
「私っ…いつも通り18時からなんですけど、武之内さん、日曜は休みですよね…?」
「あー…休みってか、うん、朝6時に帰るよ」
「その、よかったら…」
こういうのって変に期待させるのも可哀想だよな。
けど、恋人いますって嘘はつけないし…
好きな人いるって言うのもなんか……
たまに隼人この店くるし、
何かの拍子にバレるのもな…
いっそ隼人とまじで恋人になれたらそう言えるのにな…
「ごめんけど、予定あるから、…おつかれさま」
「あっ、おつかれ、さまです…」
勇気出して言ってくれたのにごめんね
誰かと付き合ったりしたら、隼人のこと好きな気持ちが気のせいだったーとか思えるのかもしれないけど
今現在隼人のことが好きなのは事実だし
隼人と一緒にいる時間を少しでもだれかにとられたくない。
「ただいまーっと」
「おかえり祐人、先風呂入るなー」
「おー」
隼人が仕事終わるのが17:30、帰ってくると18:00近く。
俺が仕事終わるのが18:00で、スーパーでササッと買い物して帰ってくるのが18:30頃。
帰ってきて俺は飯を作る。
その間に隼人は風呂を済ませておく。
隼人が風呂出たら飯食って、
飯終わったら俺が風呂。
最近はその流れが定着してきた。
隼人は俺が風呂入ってる間に、食器を洗ってくれてる。
まず米を1.5合かして、早炊のボタンを押す。
約30分で米が炊ける。
買ってきた、3割引シールのついていた牛肉を作業台に出して
冷蔵庫から玉ねぎを1玉出す。
味噌汁用に、小鍋にだしの素をいれて沸かす。
玉ねぎを切って……
「風呂お先〜うおーいい匂い」
「今日は牛丼にしたー」
「おお、牛肉とか贅沢だな」
「3割引シール貼ってあったからなー、はは」
いっただっきまーすと元気に手を合わせて、
隼人は今日も、うまいうまいと言いながらたべてくれる。
親がやってたみたいに、目分量で味付けはできないから、レシピサイト参考にして大体だけど大さじとかつかって測って作ってる。
チャーハンとかなら適当でもできるけどな。
たぶん回数重ねてったら、だいたいこれくらい、ってできるようになるんだろう。
たぶん。
「祐人ずっとここいればいいのになー、まじうめえ」
はははー、と笑いながら、簡単に言った隼人。
そんなの……
いていいならずっといてーよ
ずっと一緒にいてーよ。
「いていいの?」
「俺はメリットしかねーって、飯うまいもん」
ニカッと笑う隼人。
俺が好きだって言わなければ
今の関係のままなら
ずっと一緒にいられる……
風呂を出ると、隼人がちょいちょいと手招きをしてたので、隼人の横に座った
「ん、これ、ちょっとはえーけど、クリスマスプレゼント」
え……
手渡された素朴なラッピング袋。
「え、開けていい?」
隼人が、ん、と頷いたので、早速あけた。
中には、あかぎれ用の絆創膏と、女子が喜びそうなちょっと高級そうなハンドクリームが入ってた。
ええええええ
いつの間にこんなの買ってたんだよ……!
はっ……!
昨日何故か俺より少し後に帰ってきたんだったな!
くっそー……
嬉しい……
「まじで嬉しい。さんきゅ隼人」
「こちらこそいつもありがとな、手見せてみろよ」
隼人の前に両手を出すと、
隼人があかぎれ用絆創膏をあけて、1枚取りだし、
1箇所だけひどくぱっくり割れてる親指に貼ってくれた。
こんなの少女漫画じゃん!!
キュン不可避!!
調子乗っていいですか?
「ハンドクリームも塗って」
「はー?……別にいいけどさ」
塗ってくれるんかーい!
ってか、これ…
ちょっとやべーかも…
隼人の手が俺の手を優しくなでる。
ハンドクリームの少しぬるっとした感触と、隼人の手の温度。
隼人の指が俺の指と指の間を丁寧に擦って、
俺の指を1本ずつくるくるとしっかりハンドクリームを塗り込んでいく
やばい、
たっ…………
た……
勃つ!!!!
「ん、おわり……祐人?」
俺は目を閉じて、深呼吸して、
隼人を抱きしめた。
もう無理だ。
「どした?」
「わりー……」
隼人にしょっちゅう触れたり抱きしめたりしてたら、
隼人はついに慣れた。
抱きしめてもあまり抵抗しなくなった。
いや、もとからそんな抵抗してなかったか…
「あー…だめだ……ごめん隼人……」
「まじでどした?」
ギュッと一瞬力を込めたあと、
隼人を解放して、
向き合ってしっかり目を見た。
もう我慢できねぇ
「………好きだ」
「は……?」
隼人はキョトンとして僅かに首を傾げた。
「お前が可愛くて、可愛くて、愛しくてたまんねーんだよ……」
こんなこと言ったら、
隼人は気持ち悪がるだろうか
俺を速攻追い出すだろうか
だけどもう
おさえておくのが、苦しい。
とにかく、もうこうなったら俺の気持ちを伝えたい。
どう思ってるのか、聞いてほしい。
ありがたいことに、隼人は、驚いてはいるけど、嫌そうな顔はしてなかった。
「最初は、可愛いとか愛しいとか感じるのは、
めっちゃしんどい時に、助けてくれて、女神みたいに感じてるのかもとか、
ずっとまともな人間と関わってなかったから、まともな人と一緒にいるのが、すっごい居心地良くて、すごい幸せだって感じてるから、
だから、
それを、恋愛の好きと錯覚してるのかなって思ってた。
でも違ったんだよ
いや、違うくはないけど、
別に、それでもいいとは思うんだ
助けてくれたのは事実だし、
それで恋に落ちるのはある意味必然くらいまであるし、
だけど、
それだけじゃない。
俺は、たぶん、昔から、ほんとは、お前とずっと一緒にいたかったんだよ
俺は一緒にいた時からずっと、隼人のことちゃんとみてたんだよ
その距離にいたんだよ
チョコエッグ振ってるとこも懐かしかった
一緒にファミレスもよく行ってたから、エビが好きなことも覚えてた
購買であんこのパンもよく買って食ってた、
全部覚えてた
大人にはなったけど、隼人はやっぱり、ずっと俺と一緒にいたときと同じ、隼人で、
ズボラなとこも、子供っぽいとこも、逆にすげー大人になったとこも、全部
その隼人が好きなんだ。
たすけてくれたのもきっかけのひとつだけど、それが、隼人だから、好きになった。
花火見たとき確信した。
隼人とずっと一緒にいたい。
隼人をだれにもとられたくない。
隼人に……」
触れたい、抱きしめたい、キスやそれ以上もしたいとさえ思ってる。
「ごめん、隼人、好きなんだ」
隼人は俺から目を離さずに聞いてくれた。
めちゃくちゃ驚いてるし、困ってる。
「……祐人、ごめん、俺はそういう風には……そういう気持ちがあって助けた訳でもないし、……いや、祐人のことは好きだし、じゃなきゃ一緒にいないし、俺も祐人と一緒にいるのがすげー居心地いいんだけど……祐人のことは本当に大事、でも……ごめん、そういう気持ちは、……ない」
あーあ……やっぱりな。
わかってた、
わかってたけど
つれー……
胸がいてぇ……
隼人もそうだったんだろうな
わかってる、無理だってわかってる
けど、ワンチャンって……心のどっかには希望があって
。。。。。。。。
(隼人)
すごく、すごく真っ直ぐ、
すごいでかい愛を伝えられた。
気持ちはすごく伝わった。
だけど……
「……ごめん、そういう気持ちは、……ない」
祐人は俺から目を離さなかった。
昔、俺が隼人に告白した時は、俺は隼人のこと、ちゃんと見てたっけ……
隼人は切なそうに眉をひそめて、ハハッと笑った
「わかってる。気持ちがないの、わかってたって」
「だったら何で言っ……あ」
そこまでいって、口を抑えた。
……だったらなんで言ったんだよ…
あの時のことを思い出した。
祐人も同じことを思ったようで
苦笑いしていた。
「はは…なんでかって…我慢できなくなったんだよ。
お前のことが、可愛くて、可愛くて、好きで、好きで、たまらなくて。」
ああ、知ってる、その気持ち。
「ごめんな、あのときのお前の気持ち、今はすごいわかる。」
ヘラっと平気そうに笑う祐人に、
「やっとわかったか」
ちゃかすようにそう言うと、ははっとまだ切なそうな表情のまま、笑った
「ああ、辛い思いさせてたなごめんな」
「……俺もあのときのお前の気持ちがわかったよ。
祐人のこと好きなのに、同じ好きじゃないから、気持ちに答えてやれないのも、すごく辛いな。」
「ああ、やっとわかったか」
ふたりでかおをみあわせて、声を出して笑った
「ははは、はー…大人になるってすげーな。
あのときは自分の気持ちでいっぱいいっぱいで、離れるしかなかったのに。」
「ほんとにな。」
またははははっと二人ですこしわらったあと、
二人でしばらく黙った。
どちらから言う?
これからの事。
迷っていたら、先に祐人が口を開いた
「俺、隼人のこと好きだけど、まだここにいていい?」
「当たり前だろ。なんも問題ないわ」
「はははっ大人になるってつえー……ああ、当然お前を襲ったりはしないようにするし、もしもそんなことがあったらぶっ飛ばしてくれればいいからな」
「襲っ……て、……お前……俺とそういうことしたいとか思ってるってこと?」
「はぁ???当たり前だろ。そういう意味で好きだって言ってんじゃん!伝わってなかった?」
「いやっ、だっ……まぁ……そう、か……う、うん」
。。。。。。
(祐人)
「いやっ、だっ……まぁ……そう、か……う、うん」
急に恥ずかしそうに照れた隼人が可愛くて、
襲わないと言った自分の言葉をすぐに嘘にしてしまいそうになった。
ぐっとこらえる。
「隼人は俺の事好きだった時、そう思わなかったわけ?」
「いや……んー……思わない、こともなかったけど…そんなそこは深く考えてなかったかな……」
「え?まじで俺のこと好きだった?」
「当たり前だろ」
「どんなふうに好きだったんだよ」
「どんな風って……たぶん、今のお前と同じだよ……一緒にいたいとか、独占したいとか、そういう……たぶん、」
昔のことだから忘れたよ、といいながら少し照れてプイとよそを見る仕草とかだから可愛すぎるんだって。
「……嫌がることは絶対しねぇ、けどスキンシップは今と変わらずするからよろしく!」
「別にかまわねーけどさ……」
ほんとに、大人になるってすげーな
言ったらおわる、じゃないんだ。
俺ら、大人になったんだな。




